2011年2月2日 10時45分 更新:2月2日 11時42分
近畿日本鉄道が建て替え中の高層ビル「阿部野橋ターミナルビルタワー館」(仮称、大阪市阿倍野区)で、ビルを支える最初の柱を設置する「立柱(りっちゅう)式」が2日行われた。14年春の開業予定で、建設費は約945億円。完成すると高さは約300メートルになり、横浜ランドマークタワー(約296メートル)を抜いて日本一のビルが誕生する。
この日、高さ10.7メートル、重さ19.4トンの鋼管の柱が巨大クレーンでつり上げられて設置された。コンクリートを詰めた柱は日本最高水準の強度があり、耐震と制振構造を組み合わせて地震などの揺れを抑える。阪神大震災(マグニチュード7.3)クラスでは破損しないという。合計約3300本の柱を組み合わせて、ビルを完成させる。
タワー館は地下5階~地上60階。低層階(地下2階~地上14階)に近鉄百貨店阿倍野本店の一部、中層階に美術館とオフィスが入り、高層階には外資系高級ホテル(約400室)を誘致する計画。また、最上階(58~60階)には回廊型の有料展望台を設け、大阪の新たな名所を目指す。【新宮達】