梅田北ヤード　関経連会長「学術インフラ拠点に」　

　関西経済連合会の下妻博会長は２６日、大阪市内で開かれた日本経団連の会員懇談会で、ＪＲ大阪駅北側の梅田北ヤードを、神戸の医療産業都市構想や関西文化学術研究都市など関西の学術プロジェクトの中核拠点としたい考えを示した。

　北ヤードでは「ナレッジキャピタル」（知的創造拠点）が計画されており、下妻会長は、大阪府北部の彩都や、佐用町の大型放射光施設スプリング８を含め「各地の研究施設を結ぶ集積点」とした。施設のある地域をまとめて国の総合特区に申請することも提案した。

　経団連の米倉弘昌会長は、懇談会後の記者会見で「ナレッジキャピタルは非常に面白い。関西経済の起爆剤になるのではないか」と期待感を示した。

　また、関西広域連合について「（経団連として）政府に権限移譲を働きかけたい」とした。

　懇談会には、神戸から大橋忠晴・川崎重工業会長＝神戸商工会議所会頭、関経連副会長＝も参加。「削減が求められているＣＯ２対策の正攻法は、日本企業が蓄積した省エネ技術を新興国などに移転、普及させること。そのための仕組みづくりを働きかけてほしい」と求めた。

（松井　元）

(2011/01/27 10:41)