地方長野電鉄屋代線廃止へ 利用者減歯止めかからず2011.2.4 02:48

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長野電鉄屋代線廃止へ 利用者減歯止めかからず

2011.2.4 02:48

 千曲市の屋代駅と須坂市の須坂駅を結ぶ長野電鉄屋代線(24・4キロ)の存続について協議してきた長野電鉄活性化協議会は、委員による投票で同線を廃止し、バス運行で地域交通手段の確保を図る方針を決めた。過疎化や自動車交通の発達で地域交通を支えてきた私鉄ローカル線は各地で厳しい経営状態に置かれているが、同線は道路網整備などで利用者減少が進んだ典型的な例。今後はバスを軸とした沿線住民の移動手段確保に向けた協議が始まる。

 大正期に開業した同線は、沿線で盛んだった繊維産業を支える物流の大動脈としての役割を担ったが、産業構造の変化や道路網整備などで利用者数は落ち込み、昭和40年度に330万人あった利用者数は平成21年度には46万人まで落ち込んだ。特に近年は上信越自動車や長野新幹線の開通など沿線の周囲に高速交通網が発達したこともあって、いっそう経営環境が悪化。

 3市や長野電鉄、住民、観光団体などで構成する協議会は、(1)利用者増に向け実証実験の継続(2)屋代線を一時休止してバスを代替運行する(3)同線を廃止してバスに移行する-の3案に絞って協議。投票の結果、(3)が14票、(1)が11票となって廃止の方向性が決まった。同社はバスの運行に向けた態勢が整った後に国土交通省に廃止を届け出ることになる。

 

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