徹底取材

「在特会(在日特権を許さない市民の会)」の正体

いまや日本社会で最もやっかいな存在「ネット右翼」とは何者か

安田浩一 (ジャーナリスト)

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第5回

「『嫌韓流』を読んだり、2ちゃんねるで情報を集めていくなかで、在日特権の存在を知ったんです。外国人として日本に住んでいながら、反日ばかりを訴える在日に、ものすごく腹が立ちました。それに、私の住んでいる福岡でも、最近はハングルや中国語で書かれた標識や看板が増えてきたんです。なんだか街が汚されていくようで悲しいんです」

まるで故郷が外国の軍隊から侵略を受けたかのような、それこそ「悲しい」表情を浮かべながら、彼女はそう訴えた。

彼女が在特会に入る直接のきっかけとなったのは、動画投稿サイト「YouTube」にアップされた一本の動画だったという。

「在特会によるカルデロン一家への抗議デモ。この様子を映した動画を目にして、日本に居座る外国人に対して、強い憤りを覚えたんです。同時に、堂々と声を上げて抗議デモする在特会の姿に共感を覚えました」

これは09年4月におこなわれた、いわゆる「カルデロン一家追放デモ」と呼ばれるものだ。

その頃、不法滞在を理由に入国管理局から強制送還を迫られていたフィリピン人のカルデロン一家(当時、埼玉県蕨市在住)の問題は連日、大きく報道されていた。両親と娘から成る3人家族のカルデロン一家は、中学生の娘だけが日本生まれだったため、彼女自身は「友達と離れたくない」と、涙ながらに両親への送還処分撤回を訴えた。しかし結局、入管当局は両親だけをフィリピンへ送り返し、家族は離れて暮らすこととなった。支援団体は入管の処置を非人道的な行為であるとして強く抗議し、メディアの多くも「引き裂かれた家族の悲劇」を報じた。

ところが、問題発覚時から一貫して「強制送還支持」を訴えていたのがネット言論である。ネット掲示板には「処分は当然」「お涙頂戴の報道はやめろ」といった書き込みが殺到した。そして在特会を中心とする「行動する保守」は、カルデロン一家の居住地である埼玉県蕨市において、大々的な抗議デモを展開したのである。

約200人のデモ隊は「不法滞在者を追放せよ」「カルデロン一家を叩き出せ」といったシュプレヒコールを上げながら市内を行進した。しかもデモのコースには、当事者である娘が通う中学校前も含まれていた。いくらなんでも中学生の少女に対して「叩き出せ」はないだろうと、後に在特会がアップした動画でこのデモを知った私は、吐き気に近いものを覚えた。

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Reply #7 on : 2011/02/02 13:08:58
やってる本人達は祭り気分で盛り上がっているのでしょうが、インターネットにアップされた動画、コメントは後々までも残るってこと分かってやってるんでしょうか?

何時か、近い将来、己自身が書き込んだ憎悪に満ちたコメントやら街頭で叫んでる動画を見せられ赤面する事必至でしょうね。
まったく愚かとしか言いようが無い人達です。
nyanko
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思考停止
Reply #6 on : 2011/02/01 18:55:34
ネトウヨに属する人間は思考停止に陥っているのでは?外国人を奴隷化して、よくなると本当に信じているのでしょうね。
特権というのはなんですか?今からでも鎖国したらどうでしょう?外国人には感謝を求めるけれど、他国の人が作ってくれたり、働いてくれて自分たちの生活があるとは、感謝できないのでしょうね。
何歳になっても、これでは先が思いやられます。
在日アメリカ人
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嫌韓を行っているネット右翼は自分たちの不甲斐なさを弱い立場の人間に
Reply #5 on : 2011/02/01 11:36:59
まず、最初にはっきりさせたいのですが、私は米国籍でありながら、日本在住41年となります。子供の時は他に白人の外国人家族が居なかったこともあり、かなりいじめられました。

日本で育った身としては、正直「在日に比べて同じ外国人なのに不公平だ」と思ったことは過去にある。高校無料化問題なんてその確固たる例で、朝鮮学校の無料化の話はあっても、インターナショナルスクールに行かせている自分の子どもの学校の学費は変わらないどころか、年々税金控除額を減らされて、学費が高騰する一方だ。

とは言え、嫌韓やネット右翼の存在は正直嫌悪感を感じる。

戦時中に侵された大罪を延々と要求する方もする方だと思いつつ、ネット右翼や一部の政治家のように、実際戦時中に犯した過ちをまるでなかったもののようにしようとする行為も第二次世界大戦前のナチス精勤を彷彿される行為と思えます。

結局これらの嫌韓やネット右翼を誘導している輩やその言葉に載せられる人たちは米国のKKKやミリシア同様、自分たちの不甲斐なさの責任を分かりやすい人たちに転嫁しようとしているだけだ。

「日本を日本人だけの物……外国人は来るな!」と言われたこともあるが、正直今更無理な話だ。

一度ネット右翼の人たちには良く考えてもらいたい。在日の存在に関して問題視している行動は果たして彼等に限った行動なのか?

「普通の外国人になれ?」

三世代も日本に住んでいてそれはないだろう? 更に、自分の文化を否定させようとする権利は誰にもない!

大体、名古屋出身の家族が東京に移り住んだからといって、ドラゴンズファンになれというぐらいにめちゃくちゃな理論だ。

その憎しみや憎悪が誰に、どのように利用されているのかを再度考えるべきだと思う。
Anonymous
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Re:
Reply #4 on : 2011/02/01 09:54:01
在日韓国朝鮮人当人らが、自浄作用働かすことが
この様な団体を駆逐する一番早い手だと考えてます

如何でしょうか
斎藤裕
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Re:
Reply #3 on : 2011/01/31 23:08:58
>私は彼ら彼女らが口にする「在日」なる文言が、無機質な記号のようにも感じた。在日と一括りにされる人々の顔も、表情も、生活も、歴史も、風景も、そこからはまるで浮かび上がってこない

あなたの感性は問題を棚上げしてきた従来のマスコミの方がよく使う詭弁です。特にこの問題に関してはゆくゆくは在日に選挙権を与えることに繋がるでしょう。裁判所も否定してるのに、詭弁を使い多くの人を騙してきたツケが溜まってきているのです。特に不景気ですからその矛先はマスコミの触れたがらない点をこれからも突っつかれると思います。
その時に無機質な記号等と逃げ口上を述べても、偽りの無関心としか取られないですよ。
匿名有権者
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安田浩一氏へのコメント
Reply #2 on : 2011/01/31 22:35:59
匿名ご容赦。
在特会は作法としてノーであるが「違法滞在者は出国」
は何ら間違った事ではない。「貴様ら出て行け」などと
汚らしい言葉は使わぬが「個人的には同情もするが、
法治国家として法を適用せざるを得ない」という表現を
使う。うれしい事では無いが、そもそも違法滞在自体が
うれしい事ではない。
小生は事実=ファクトを問うている。
安田氏にお願いしたいのは、では「在特会的嫌悪」では
なく「軽薄な同情」でもなく、冷静に在日方の有り様を
示してみてほしい。
具体例として、小生の周囲にいる学生の在日達は既に4
世など、感性はまったく日本人である。本音は日本国籍
を取得したいが、某団体などから「君は国籍に縛られず
に生きよ」と、つまりは日本国籍取得を妨害され無国籍
を強要され苦悩している。親が日本国籍に反対している
事実はない。親も日本国籍で良いが「故郷を思う心」的
にはコリアを忘れてほしくはないと思っている、という
程度である。
在日問題はひとえに国籍復帰問題である。在日の彼らを
コリアでも日本でも希望する国籍を誰の遠慮もなく己の
意志で取得させ「在日」という無国籍を撲滅すべきだ。
在日という状態を温存する事こそ、真の在日差別だ。
イトウ
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Re:
Reply #1 on : 2011/01/31 22:03:20
まさに気分という空気がこの会には蔓延している。

ネット言論には偽善に対する直線的な反発がある。それは素直でそして偽善という言葉を使うことで世の中を見たような気になる便宜的な言葉、「偽善」。

けれども義善にも真実はある。善意の発露がどうであれ(目的のためなら手段は選ばないという明け透けさ)善いことをするという自明性において、ときにはそれは法や社会通念を乗り越えることだってあるという・・・

在特の連中やいわゆるネトウヨと呼ばれる人たちを見て気づくのはあまりにも無防備で無垢であるがゆえに感情の機微に乏しく、機微に乏しいがゆえに常にマイナスかプラスかでしか物事の判断ができないということ。

彼らは既存マスメディアをまるで信用していないくせに自分たちが攻撃材料に使う情報を既存マスメディアから持ち出すのを自己矛盾だと思わない。
私は彼らと論争を試みることは基本的に不能だと思っている。

安田氏のレポートはしかし彼らと巧くコミニュケーションが取れていることによってかえって彼ら彼女らの込みニュケーション不全を描き出すことに成功している。
話せば通じない相手ではないことはよく分るが、やはり彼らとは話し合いにはならないだろう。
目下のところ、それがいいのか悪いのか判断のつけようがない。
プロフィール
安田浩一
Koichi Yasuda
ジャーナリスト
1964年静岡県生まれ。週刊誌、月刊誌記者などを経て2001年よりフリーに。事件、労働問題などを中心に取材・執筆活動を続けている。著書に『ルポ 差別と貧困の外国人労働者』(光文社新書)、『外国人研修生殺人事件』(七つ森書館)ほか。Twitter ID: @yasudakoichi




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