2010年12月9日 20時6分 更新:12月10日 7時31分
5~17歳の男子の平均身長が、全年齢層で前年度を上回らなかったことが、文部科学省の10年度学校保健統計調査(速報値)で分かった。身長が伸びた年齢層がなかったのは、調査が始まった1948年以降で初めて。女子も13歳と17歳しか前年度を上回らず、文科省は「日本人の骨格などから考えると、身長はこれで頭打ち」と分析した。
調査は今年4~6月、全国の幼稚園と小中高校の計7755校から対象者を抽出し、約69万人の発育状況と約335万人の健康状態を調べた。
その結果、男子の身長はすべての年齢層で前年度より低いか同じ。特に15歳は0.3センチ低い168.2センチで、92年度と同じ数値となった。女子も5歳、8歳、10歳、11歳、14歳、15歳で前年度より低かった。身長の横ばい傾向は男女とも97年度ごろから見られ始め、文科省は「栄養状態が悪化しているわけではなく、日本人の遺伝的要因が強い」と結論付けた。17歳の身長は男子が170.7センチ、女子が158.0センチ。
一方で女子の体重は02年度ごろから10歳以上の年齢層で減少を続けており、今回調査でも同年度比で12歳が1.1キロ軽い43.8キロ、13歳が1キロ軽い47.3キロとなった。文科省は「ダイエットの影響」としている。【篠原成行】