(CNN) メキシコ北部チワワ州の動物園が異常な寒波に見舞われ、飼育していたサルやオウム、ワニなど65匹が一晩のうちに死んだ。園長が7日にCNNに明らかにした。
同州アルダマのチワワ動物園は、5日早朝の気温がセ氏マイナス15度まで下がった。死んだ65匹は、同動物園で飼育している動物の約10%に当たるという。
園長によると、この日は予想外に気温が下がったが、地元当局が異常低温注意報を出さなかったため、飼育係は4日夜も特別な対策を講じることなく帰宅した。
しかし極度の寒さで園内の電気系統がダウンし、暖房が効かなくなった。夜間警備員がガス暖房のスイッチを入れたが、ガス供給管が凍結していたことに気付かなかったという。
翌朝午前6時になって非常用発電機のスイッチが入り、ようやく係員が異常に気付いたが、既にオマキザル1匹、オウムとインコ14羽、ヘビ12匹、ワニ3匹、イグアナ5匹、クジャク10羽、ニワトリ20羽が死んでいたという。
死んだオマキザルの「ボティータス」(「小さなブーツ」の意味)は同動物園で生まれ、まだ生後半年だった。ワニは全滅だった。ほかにもサル2匹と馬1頭が低体温で死にかけたが救命できたとしている。
電力は6日には復旧し、7日は通常通り営業した。しかし経営的な打撃は大きいといい、園長は「異常気象には慣れているが、こんなことは初めてだ」と話している。