北朝鮮、宣伝サイト運営者を召喚

 米国の自由アジア放送(RFA)が5日に報じたところによると、中国で北朝鮮の宣伝サイト「わが民族同士」を運営してきた北の実務者たちが、最近起こったハッキング事件と関連し、北に召喚されたという。

 同報道によると、中国・瀋陽の朝鮮族事業家がRFAに対し「普段親交のある北朝鮮の官僚から、サイトの運営者らがハッキング事件の責任を問われ、帰国せよという当局の指示を受け、北に帰ったという話を聞いた。ハッキング事件の後、労働党の検閲団が現地を訪れ、サイトの保安システムやサイト運営者らの勤務状況を調査した。本来、運営陣は1年ごとに交代していたが、今回はハッキング事件で全員が早期交代となった」と語った。

 昨年12月12日、北朝鮮の対南機関「祖国平和統一委員会」が運営する「わが民族同士」のホームページに、金正日(キム・ジョンイル)総書記を中傷する詩が掲載された。内容そのものは金総書記親子をたたえるものだったが、各行の最初の1文字だけを読むと、親子を中傷する悪口になる。北朝鮮当局は後になってこれに気付き、翌日夜10時に詩を削除したが、既に300人以上が詩を読んだ後だった。また、先月8日は金総書記の後継者、正恩(ジョンウン)氏の誕生日だったが、このサイトやツイッター(簡易投稿サイト)上の北朝鮮のアカウントもハッキングされ、金総書記親子を非難する文章や画像が掲載された。

 こうした対北サイバー攻撃は、韓国のコミュニティーサイト「DCインサイド」の会員らが主導した。当時、DCインサイドの「延坪島・北朝鮮挑発ギャラリー」に対するDDoS(分散型サービス拒否)攻撃があり、これを北朝鮮の仕業だと考えた会員らが応戦したものだ。しかし警察による捜査の結果、DDoS攻撃は、韓国の19歳の青年がインターネットユーザーの関心を引くために起こした事件だったことが判明した。

李竜洙(イ・ヨンス)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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