2011年2月 4日

アコムは常識的な会社だから!?

週末金曜日。

午前中、県内の某地裁まで顧客Sさんと

アコムの過払い金返還訴訟のため出向く。

 

この件は金額が140万円を超えており、

こちらに代理権がないため、本人訴訟支援

という形でSさんをサポートすることになる。

 

本日は2回目の期日。

前回でSさんも慣れたのか、今日はとても

落ち着いている様子。

 

Sさん『何とか判決を出してもらう方向で

要望しますので。』

 

わかば『そうですね、この件は特段争点も

ありませんから、金額に開きがあり、和解に

至らないことを強く主張してください』

 

そして開廷。

小さな法廷なので、Sさんにすぐに助言が

できる位置に座る。

 

裁判官『えー、本日は2回目の期日ですね。

アコムからは和解間近なので、再度期日を

入れて欲しいと上申書が出ていますね。

進展はいかがですか?』

 

Sさん『和解の話はしていますが、金額に

隔たりがあるので、到底和解することは

できません。』

 

裁判官『そうですか、では再度期日を入れる

ので、もう一度よく話し合ってください』

 

Sさん『次回までに和解できなければ

判決を出して頂きたいのですが』

 

裁判官『判決を出してもアコムが不服

申立すれば、さらに訴訟が続き長引き

ますよ。

それよりも話し合いで和解した方が迅速

にお金が戻ってくるのではないですか?』

 

Sさん『もし次回までに和解にならなければ

また期日が延びるのですか?』

 

裁判官『アコムは金融業者の中では

比較的常識的な会社だと思いますよ。

次回までには和解になるのではないですか?』

 

Sさん『しかし・・ (こちらを伺うSさん)』

 

ここでたまらずSさんに助け舟を出す。

 

わかば『本件は特段争点もないですし、

本人も早期解決を希望していますので、

次回までに和解が成立しない場合は

終結を希望します』

 

裁判官『そうはいってもね、今までアコムに

対し判決を出したケースはないんですよ』

 

わかば『すべて和解になっているという

ことでしょうか?』

 

裁判官『今のところそうなりますね』

 

わかば『では本件についても判決は

出さないということでしょうか?』

 

裁判官『そういうことではありませんが、

もう何回かは期日を入れる方向で

考えています。』

 

これ以上何か言うと、心証が悪くなると

いけないので、次回期日を入れてもらい、

Sさんと法廷を後にした。

 

閉廷後、ロビーでSさんと今後の方向性に

ついて協議した。

Sさんとしては減額に応じるつもりはないため、

徹底的に争う姿勢だ。

 

Sさん『こうなったら何度でも足を運びますよ。

こっちだって苦しい中ずっと払い続けてきたんですから、

一円だって減額するつもりはないです。

先生には迷惑かけちゃいますが、大丈夫でしょうか?』

 

わかば『迷惑なんてとんでもないです。

こちらも何度だって同行しますから、一緒に戦いましょう!』

 

 

本来、このような争点のない案件であれば、2回から3回目の

期日で終結する。

しかし、中には判決を出したがらない裁判官もいるため、

そういう方に当たると5回6回と長引く可能性がある。

 

和解まで本当にあと一歩という状況ならともかく、

今回のような争点もなく、双方の希望金額に大きく隔たりの

あるケースであれば、迅速に終結してもらいたいものである。

 

それにしても、裁判官の「アコムは常識的な会社だから

和解になるでしょう」という発言には驚いた。

本当に常識ある会社なら、そもそも利息制限法を

超える利率での貸付はしないと思うのだが・・。

 

 

 

2011年2月 2日

武富士債権届け出 一月末時点で33万人

本日付の日経新聞の記事によれば、

会社更生手続き中の武富士の

債権届け出数が1月末時点で

約33万件であることが分かった。

 

武富士の潜在的な過払い債権者は

約200万人と推定されているので、

半分にも満たない状況である。

ただし、記事によれば、武富士は1月末

時点で約70万人の対象顧客に債権届け出

用紙を発送しているので、最終的な届け出は

まだまだ増えると見られている。

 

いずれにしても届け出期間は今月末までなので、

お心当たりのある方は至急武富士へお問い合わせ

ください。

電話:0120ー938ー685 

 

 

2011年2月 1日

なぜ依頼者の希望が通らない?

午後、他県在住のNさんと名乗る男性

から相談の電話が入る。

 

Nさん『実は既に東京の弁護士事務所に

債務整理手続を依頼しています。

業者はレイク(新生フィナンシャル)を始め

全部で5社で、取引期間はいずれも10年前後

あり、ほぼ全社過払いが見込めます。

先日その事務所より連絡があり、レイクの計算

が終わり、過払い金が約☆△万円発生している

と報告を受けたので、どうしても私としては

入用があるので、大幅な減額をしてもいいから、

至急の返金をお願いしたいと頼んだところ、

そうした対応はできないと拒否されました。

そういうものなのでしょうか?』

 

わかば『なるほど。

基本的に他の事務所のことなので、こちらで

個別のことについてどうこうは言えませんが、

少なくとも当事務所では依頼人最優先で

業務を行っていますので、そのようなご依頼

があれば、それに当然従います。

なぜNさんの希望が通らないのですか?』

 

Nさん『理由を尋ねても事務所の方針とか

一社だけそういう取り扱いはしていないとか

よく分からない回答でした。

どうすることもできないのでしょうか?』

 

わかば『個人的には強く抗議した方が

良いと思います。

過払い金はお客様のお金であって、

それをどう回収するかはお客様が

判断することです。

再度説明を求めて、それでも改善されない

ようなら、弁護士会に相談されてみては

いかがでしょうか。』

 

Nさん『分かりました。

親切にありがとうございました』

 

 

この手の相談があるたびに思うことだが、

なぜ依頼者が我慢を強いられなければ

ならないのだろうか?

違法行為を要求されているならともかく、

当たり前の要望すら聞き入れられないのは

不思議で仕方がない。

 

Nさんが依頼した事務所は低価格報酬を

売りにしているようだが、依頼者の意向を

無視するようでは低価格・低サービスと

言わざるを得ない。

 

依頼をする際は、複数の事務所に問い合わせ

のうえ、各事務所の方針や対応をしっかりと

確認ください。

 

 

 

2011年1月30日

武富士の影響

本日は日曜日。

このところ武富士の件で過払いを知った

という方の相談が急増している。

 

本日相談にお越しになった3組のお客様

もすべて武富士が絡んでいる。

 

昼過ぎにいらっしゃったAさん(70代・女性)は

武富士の債権届けを持って来所。

 

Aさん『毎月決まって月末に武富士に返済を

していたのですが、なぜか急に返済ができなく

なって、武富士に問い合わせをしたんですが、

説明がよく分からなくて・・。

そうしたら今度は裁判所から書類が届いたんです。

中身を見ても意味が分からないのですが、私は

訴えられてしまったのでしょうか?』

 

(債権届けを拝見する)

わかば『いえ、とんでもない。

これはAさんがお金を払いすぎているので、

返金手続をするための書類ですよ』

(過払い金について丁寧に説明をする)

 

Aさん『何だか分からないのですが、

武富士さんからお金が返ってくるということ

ですか?』

 

わかば『そうです。

金額はまだ分かりませんがお金が戻って

きますよ』

 

Aさん『そうですか。

なんて親切な業者さんなんでしょうね』

 

わかば『・・・。

ええ、なので何も心配することは

ありませんよ』

 

Aさん『分かりました。

他に使ってるアコムとプロミスは

これは今までどおり利用できるので

しょうか?』

 

お話を伺うとこの2社も取引年数は軽く

10年以上に及んでいる。

 

わかば『この2社についても手続を

取れば恐らくお金が戻ってきますよ』

 

Aさん『あらそうなんですか。

でも今のところ業者さんのおかげで色々と

助かってるので、もうしばらく続けたいと

思います。

もし還付手続をするときはまた相談に

伺います』

 

わかば『・・・、承知しました。

いつでもおっしゃってください』

 

 

人それぞれ色々な価値観や考え方が

ある。

過払い金を請求するしないは本人の自由

であり、他人が強制することはできない。

 

ちなみにAさんと武富士の取引は昭和60年から

始まり、一度も途切れることなくずっと続き、

過払い金の額は約500万円に達していた・・。

 

 

2011年1月28日

消費者金融の新たな動き

本日付の日経新聞の記事によると、

消費者金融大手プロミスが中国で

消費者金融事業を強化するため、

日本の消費者金融では初めて

全額出資子会社を設立し、今春

より営業を開始するとのこと。

 

また、同じく日経新聞の記事によれば

新生銀行傘下のアプラスフィナンシャル

が住宅ローンの融資実行までに必要な

資金を建て主に貸す『つなぎローン』を

刷新し、追加工事費を負担するサービス

を付けるとのこと。

 

また、産経新聞(ネット配信)の記事に

よれば、三井住友フィナンシャルグループ

が、クレジットカード子会社のセディナの

全株を取得し、完全子会社化すると

発表したとのこと。

 

過払い請求が高止まりし、新たな貸付も

総量規制によって伸び悩むなか、各社とも

生き残りを賭け新たな分野への進出や

合併による基盤強化への動きが目立つ

ようになってきた。

 

昨年は武富士の破綻で業界に激震が走ったが、

果たして今年はどうなるのだろうか。

今後も各社の動きから目が離せません。

 

 

わかば法務相談室 | 千葉債務整理相談室 | 過払い金返還請求相談室 | 過労死救済センター | ガチンコ過払い請求ブログ
コミュニティ「プレーン」 | 社会人サークル ぷれーん | PLAIN MARRIAGE | ガチンコ婚活ブログ | アクティブエージェント株式会社