生き残るため、敵は徹底的に潰す。民主党というみかん箱の中に、粛清と排除の論理が渦巻いている。互いに陰で罵りあう、菅、仙谷、そして小沢。憎悪という名の青カビは、あっという間に箱の中に蔓延し、すべてのみかんを腐らせてしまう。こんなものは、誰も食べない。いっそ箱ごと、ひっくり返したほうがいい。
まるで連合赤軍
菅政権の中に、「粛清」の嵐が吹き荒れている。
民主党の小沢グループ中堅議員の一人がこう漏らす。
「これが菅さんや仙谷さんの本性です。自分たちの身が危険に晒されれば、たとえ仲間でも容赦なく"総括"し、粛清する。みんな陰で囁いています。『典型的な左翼の発想じゃないか。まるで連合赤軍みたいだ』って」
39年前の2月—。長野県北佐久郡軽井沢町にあった「浅間山荘」に、連合赤軍のメンバー5人が、管理人の妻を人質に立てこもった。いわゆる「あさま山荘事件」だ。
赤軍メンバーと警察の大部隊との攻防は、2月19日の事件発生以来、10日間に及んだ。日本中の視線が釘付けになったこの事件の詳細について、いまさら語る必要もない。
ただ、当時日本中を震撼させたのは、その後に発覚した、赤軍内部の凄惨な「内ゲバ」だった。彼らは「総括」と称し、仲間にリンチを加えた上で屋外に放置するなどの方法で、計14人も惨殺していたのである。
民主党議員は、菅首相や仙谷由人代表代行ら、現執行部の容赦ない「粛清」に対し、たとえ中間派の議員であっても、うすら寒い思いを抱いている。
「菅政権がやっていることは、まさに、かつての極左過激派集団の手法です」
そう語るのは、「あさま山荘事件」の際、警察の現場部隊を指揮した佐々淳行氏(初代内閣安全保障室長)である。
「私は警察庁時代、機動隊を指揮して、菅首相の母校・東京工業大学に出動したことが3回あります。菅さんは当時、東工大の闘争委員長でした。あの当時、菅さんはいつもデモ隊の4列目にいた。私たちは、暴れる学生を3列目まで取り押さえましたが、4列目の菅さんは、いつもうまく逃げていた。私はその光景をよく覚えています」
"逃げ菅"、"ズル菅"と、総理就任後の半年間ですっかりその保身家ぶりが定着した菅首相だが、「仲間を切り捨て、自分だけは助かる」という行動原理は、40年以上も前から"筋金入り"だったということだ。
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