1月30日のTVのチカラは、前回から引き続き、まさしく「謎」の失踪事件についてでした。事件をどう検証しても、全く本人にたどり着かない。みんながそんなことを思ってしまうような事件は、やはり超能力探偵の出番なのでした。
茨城県女性失踪事件
2005年12月14日朝7時30分頃、茨城県稲敷市で28歳の女性が自室からいなくなっていることが、起こしに来た母親により発覚しました。財布や携
帯電話は自室にあり、コンタクトレンズも置きっぱなしになっていました。靴や靴下も部屋にあり、窓が開いていました。ここから想像すると、パジャマ姿で裸
足のまま、外に出て行ったことになるのです。
窓から5mほど歩くと隣家の畑に出るのですが、そこには裸足の足跡が残っていた、と創作した母親と兄は述べています。女性を発見できなかった家族は警察
に届けを出し、警察犬による追跡を行いました。その結果、足跡が消えたところから畑の端を歩き、隣家の門から通りに出て、500mほど歩いた三叉路でにお
いが消えていました。
近所の聞き込みによると、黒い不審者が目撃されていたようです。また、自宅裏手の竹藪で獣道を発見し通ってみると、彼女の部屋が見えるところに出るという発見もありました。この竹藪で、パジャマの女性を目撃した人もいたようです。
彼女の携帯電話から、オーストラリアに電話をしていることが判明しています。(留学時に知り合った占い師(本間万紀子氏)に会いに行ったのではないか、とも考えられていました。)
新超能力者登場
今回の事件は、今までにあつかった事件の解決率90パーセント以上、今でも月に10件ほどの透視依頼が警察からやってくる(番組ナレーションより)という、アメリカ屈指の超能力者である
、ゲイル・セントジョーン(Gale St. John)氏に依頼しています。
ゲイル氏は、名前と写真からエネルギーを感じ取り透視を行う(番組ナレーションより)そうで、もしも失踪者が死亡していた場合、その魂と会話することが可能だ、とも言います。
ゲイル氏は来日し、テレビ局で透視を行います。透視したのは、
「1,現在の居場所」「2,失踪の理由」「3,生死」という内容(番組放送順)でした。
1,現在の居場所について
・自宅から西のポイント、それが頭から離れない。その方面にいるように感じる。
・小川が見える。大きな岩も見える。
・何度も何度も繰り返し「台地(「斜面」とテロップで入っていた)」という言葉が聞こえる。
・上空からみている感じだが、道路が見える。それは、土の道路。
番組では、上記の透視を、彼女の失踪当時の足取りと解釈しています。自宅から見て西の方に歩いていることが数々の証拠・証言から裏付けられているようで
すし、さらに進むと、大きな岩でできた石碑や土、小川、小高い斜面などが確認できるとします。そしてその先は幹線道路につながっているとも言っていまし
た。
2,失踪の理由について
・深い悲しみ、誰かを失ったという悲しみを感じる。
・その人のそばにいたいという気持ち(「彼女の心に深い闇が広がっている」、とナレーション)
・そのこと(失踪理由)は私に語りかけません。(コンタクトを拒んでいると言うことだそうです)
3,生死について
・今私に分かるのは、いい状態ではない、ということ。
・失踪当時失踪者の精神状態は非常に混乱していた。その彼女の精神状態が、私の判断を鈍らせている。
・私の感覚では、すぐ近くにいる感じがする。
・亡くなっているかどうか、そういう判断は今できない。
(「見えないのか」というスタッフの問いに対して)
・「今のところわたしが言うべき事は以上です。」
そして、話せることは全部話したので、現場に行って家族と話をしたい、と現場に向かいます。母親を慰めた後、失踪者の自室で改めて透視を行う、と言うところで番組は終了です。続きは来週のようです。
小さな疑問
15分以上もゲイル氏の透視能力のすばらしさを宣伝していた後の透視だっただけに、彼女の発言は拍子抜けを通り越して失望のレベルにまで達する内容でし
た。放送した投資内容の順番もフシギ(なぜ最初に生死の話をしないのか、私は非常に疑問です)ですが、現在の居場所について聞いているにもかかわらず、自
宅付近の様子しか透視できていません。何とか当たったように構成していますが、スタッフだって足取り(しかも自宅周辺だけ)ではなく、「ここ」という断言
を期待していたことでしょう。結局、透視のポイント、として聞きたかったことは、ことごとく分からずじまいです。
そして最大の問題は、今回生死を判定できない、と言うことです。「失踪者がいい状態ではない」ことぐらい、私にも想像できます。
来週は自室を透視した結果が放送されるようですので、その時に彼女の真価が発揮されると楽しみにしていることにしましょう。
