諫早湾干拓事業:長期開門調査実施へ 農水省方針

2010年12月8日 15時0分

 長崎県の国営諫早湾干拓事業の潮受け堤防排水門開門を巡る訴訟の控訴審判決(6日)で敗訴したことを受け農林水産省は、上告期限内の来週までに長期開門調査の実施を表明する方針を固めた。同省は開門方法などでさらに検討が必要として、訴訟については上告するよう求め、関係府省と最終的な協議を続けている。

 開門調査を巡っては、4月に政府・与党の検討委員会が実施を「適当」とする結論を出しており、これを尊重する意向の赤松広隆農相(当時)が5月に表明する見通しだったが、宮崎県の口蹄疫(こうていえき)への対応で表明の機会を失い、その後は事実上、先送りされてきた。

 農水省は控訴審も開門を命じた司法判断を重く受け止め、来春まとまる環境影響評価(アセスメント)の前に表明することにした。1年以上の期間で段階的に開門する方式を検討している。【佐藤浩】

top

PR情報

アーカイブ一覧

 

おすすめ情報

注目ブランド