COP16:「ポスト京都」へ閣僚級会合が開幕

2010年12月8日 12時39分

 【カンクン(メキシコ)足立旬子、國枝すみれ】京都議定書に定めのない13年以降の地球温暖化対策を話し合う国連気候変動枠組み条約第16回締約国会議(COP16)は7日(日本時間8日午前)、閣僚級会合が開幕した。これまでの交渉で、先進国だけに温室効果ガス削減を義務づけた京都議定書の延長を求める新興・途上国と、日本など反対する先進国が対立しており、閣僚レベルでどこまで歩み寄りが進むか、予断を許さない状況だ。

 閣僚級会合は各国の環境相らが出席し、10日まで開かれる。作業部会では、京都議定書に代わる新たな枠組みについてのたたき台が示されたが、途上国は検討の条件として京都議定書延長をあげ、交渉は難航している。記者会見した国連の潘基文(バン・キムン)事務総長は「長期的な利益を考えて行動してほしい」と各国に訴えた。

 一方、松本龍環境相は7日、中国の解振華・国家発展改革委員会副主任と会談した。松本環境相は「中国も含めた主要排出国が参加する新たな枠組みが必要」と理解を求めたが、解副主任は「京都議定書の第2約束期間(13年以降)はしっかりやってほしい」と議定書延長を主張した。さらに、「米国には京都議定書にすぐには入れないにしても、(他の先進国と)同等の削減を求めるべきだ。途上国は自主的な削減行動をする」と述べた。

top

PR情報

アーカイブ一覧

 

おすすめ情報

注目ブランド