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[政治]ニュース トピック:主張
【主張】建国記念の日 政府が主催し祝うべきだ
11日の「建国記念の日」を前に、西岡武夫参院議長が政府主催の祝賀式典を行うべきだとする書簡を菅直人首相あてに出した。
書簡では「いやしくも国家の基本精神に関する国の祝日である以上、政府が率先してこの日を祝うことは、極めて当然のことであると思われる」と記されている。
まったくその通りだ。西岡氏の主張が一刻も早く受け入れられ、政府主催の式典が実現することを強く望みたい。
「日本書紀」によれば紀元前660年、初代神武天皇が橿原宮(奈良県)で即位した。現行暦に直せば2月11日にあたり、その日をもって日本の国づくりが始まったのである。
神話につながる建国の物語は、その後の日本の歴史を連綿と生き続けた。王朝が断絶し次々交代する国がほとんどのなかで、奇跡ともいえるほどまれな例となったのは、私たちの祖先が、建国の歴史とともに一系の天皇を戴(いただ)くことに畏敬の念と誇りを持ち続けたからにほかならない。
明治政府は2月11日を紀元節と定めて祝日にしたが、先の敗戦後、GHQ(連合国軍総司令部)により廃止された。軍国主義排除の名の下に記紀の説話を遠ざけるかのような学校教育が行われ、若い世代から祖国愛の芽が摘まれる結果にもなった。
昭和41年の祝日法改正で2月11日は「建国記念の日」として復活した。その後、民間団体を中心に奉祝行事が行われ、政府も財団法人主催の「建国記念の日を祝う国民式典」を後援し、例外はあったものの首相も出席した。
ところが同式典が中止された平成17年以降は、政府自らが建国記念の日を祝わないという異常な事態が続いている。「建国をしのび、国を愛する心を養う」との祝日法の規定を思うまでもなく、実に残念と言わざるを得ない。
現在のわが国は、尖閣諸島沖での中国漁船衝突事件に象徴されるように、国土や国益が他国によって侵犯されかねない局面にある。しかし日本人が、建国の歴史と皇室を戴くことを誇りとし精神的支柱として連帯感を保てれば、国難は必ずや乗り越えられよう。
国を守る重責を負った首相には何より、日本人としての志を高く持ったうえで、西岡氏の提言に応えるよう願ってやまない。
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