2011年2月6日15時6分
だが、「良い土地は限られ、オーバーストアに近づいている」(大手運営会社)。大型ショッピングセンターとの競争も激しく、08年には大阪府貝塚市、09年には千葉県長柄町で、閉鎖に追い込まれた。そこで業界が手を伸ばそうとしているのが、中国からの観光客というわけだ。
中国人をターゲットにした施設建設の動きもある。三菱地所グループは、成田空港近くに13年春の開業を予定している。成田空港からは車で15分程度。「これからも増え続けると予想される中国人観光客を逃す手はない」(運営会社のチェルシー・ジャパン)という。
さらに三井不動産は今夏、海外では初となるアウトレットモールを中国浙江省寧波市に出店する。
30年前から三井が全国で展開している大型商業施設「ららぽーと」や、国内のアウトレットで培った運営ノウハウを生かす。商業施設本部長の飯沼喜章常務は「国内では一服感があるが、中国市場は未開拓。我々の経験を試してみたい」と話している。成功すれば、他社でもアウトレットで進出する動きが強まる可能性がある。
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〈アウトレットモール〉売れ残ったブランド品などを安く販売する店舗を、一堂に集めた商業施設。1980年代に米国で誕生したといわれる。高級ブランドの衣料品などが安く買えるため人気を集める。三井不動産や三菱地所系のほか、イオンも埼玉県越谷市で今春にも開業。地方では地元資本の施設もある。
最近では苦境が続く地方のテーマパークからの転身例なども目立つ。三井不動産が「倉敷チボリ公園」(岡山県倉敷市)の跡地で、今年冬に新設予定。集客が見込めるうえ、雇用創出にも期待する。ハウステンボス(長崎県佐世保市)も、アウトレットの誘致を打ち出している。中国や台湾、香港からの買い物客を呼び込みたいという。