2011年2月6日15時6分
消費者の低価格志向を追い風に拡大してきたアウトレットモール。業界内では今、国内の施設数が飽和に近づきつつあるとの見方が出ている。そこで頼みにするのが中国人客。誘致策を練るほか、中国に進出する動きも出始めた。
静岡県御殿場市の「御殿場プレミアム・アウトレット」。1月下旬の日曜日に訪れると、大勢の買い物客でにぎわっていた。雑貨品など200以上の店がある。2000年夏の開業以来、2度の売り場面積の増床を重ね、その面積は倍増した。運営会社の広報担当の角田智恵美さんは「国内マーケット自体がゆるやかに縮小する中、中国などからの観光客をいかに呼び込むかがカギを握る」と話す。
今は中国の春節にあたり、中国人観光客も多い。高額商品をまとめ買いする富裕層も珍しくないため、施設側は少しでも多くの客をつかもうと、場内で外国人向けの割引クーポンや来場プレゼント袋を配る。中国語対応スタッフも1人から3人に増員。施設を案内して買い物のサポート役を担っている。敷地内には旧正月を祝う中国語や英語の看板、ポスターも増やした。
東京・台場の商業施設「ヴィーナスフォート」のアウトレットでも5日、中国語の館内放送が響き渡っていた。あちこちに「免税」「日本製」の文字が踊る。
93年に日本で最初とされるアウトレットモールが埼玉県ふじみ野市に誕生した。業界では「大都市から車で90分以内の数百万人商圏」が狙いといわれ、郊外や高速道路のインターチェンジ沿いなどで、続々とオープンしてきた。駅前で小規模の「都市型」アウトレットも登場している。全国で約40施設が営業。矢野経済研究所は、10年度の売り上げ規模は6188億円にのぼると推計する。