国土交通省福岡国道事務所は、国道202号福岡外環状道路(通称・外環(そとかん)・福岡市博多区立花寺-西区拾六町、16・2キロ)の全線4車線による開通時期を4月末と発表した。1969年の市都市計画決定、73年度の調査費の予算計上による事業化から約40年をかけ、市西南部地域を東西に貫く交通動脈が完成する。
外環は国の直轄事業で、福岡都市高速5号線の高架下を走る。同市は天神などに各方面からの幹線道路が集中し、都心部で渋滞が発生しやすい構造となっており、車を外周に分散させるのが狙い。総事業費は約2090億円で国が3分の2、残りを市が負担する。
完成区間から供用開始しており、2010年3月には、南区的場-早良区野芥間(8・2キロ)を4車線化。同事務所が同年11月、この区間の事業効果を調査したところ、2車線時に比べ外環の通行車両が昼間で約6千台増え、周辺道路の通行車両は減少▽免許試験場入口など主な交差点の渋滞が解消・緩和▽福岡大(城南区)-井尻地区(南区)間の所要時間がピーク時で9分短縮され20分に-などが確認できたという。4月末に、井尻地区で未開通部分の約1キロ間が開通するなどして、車道工事は完了する。
同事務所は外環のうち、2車線で供用している野芥-拾六町間(4・1キロ)の4車線化開通時期について、この区間の都市高速5号線(野芥出入り口-福重ジャンクション・JCT)と西九州自動車道が直結する2月26日直前の、19日とすることも発表した。
=2011/02/05付 西日本新聞朝刊=