宇宙開発、前途遠い韓国(下)

【特別企画】韓・中・日 新経済大戦

韓国の宇宙開発の現状

 日本は1970年2月11日に人工衛星「おおすみ」を、中国は2カ月後の4月24日に「東方紅」を独自開発したロケットの打ち上げに成功した。それから40年の歳月が流れたが、韓国はロシアのロケットに依存した「羅老号」の打ち上げにも失敗した。韓国は、2020年までにロケットを独自開発するという目標を立てているが、日本と中国に比べ、少なくとも50年以上遅れている計算だ。過去10年間に打ち上げに成功した人工衛星の数は中国が65個、日本が47個だが、韓国は5個にすぎない。ただし、韓国が自力で打ち上げた衛星は一つもない。

 韓国の宇宙産業が日中よりも半世紀以上遅れている決定的な理由は、1979年に韓米間で締結されたミサイル覚書にあるというのが定説だ。この覚書により、韓国は射程距離180キロ、弾頭重量500キロ以上のミサイルを開発することができなかった。宇宙産業の基礎となるミサイル分野に自ら足かせをはめてしまった格好だ。

 日本の宇宙開発の父と呼ばれる五代富文・東大航空宇宙会会長(78)は、「中国が1970年に長征ロケットを打ち上げる前に十分な資金や技術があっただろうか。すべては国家の意志、科学者の執念からスタートしたのだ」と話した。

 漢陽大のキム・ギョンミン教授も、「失敗を恐れない強い意志と絶え間ない研究開発こそ、宇宙強国への唯一の道だ」と指摘した。

李吉星(イ・ギルソン)記者

趙虎鎮(チョ・ホジン)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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