東京に本社がある建設会社が、愛知県内で進めていた高速道路の工事で使う爆薬を購入する際、カラーコピーで偽造された県の許可証が使われたなどとして、警察は、3日、火薬類取締法違反の疑いで愛知県岡崎市にある会社の作業所などを捜索しています。
捜索を受けているのは、東京・中央区に本社のある三井住友建設の愛知県岡崎市の工事作業所など数か所です。三井住友建設は、愛知県内の高速道路の橋脚部分の工事を担当していた作業所の50代の男性が爆薬を購入する際、本来必要な許可証の申請を県に行わず、許可証を偽造するなど不正に爆薬を購入したとして、先月、愛知県から刑事告発されていました。県などによりますと、この担当者は古い許可証の日付などの数字を変えてカラーコピーし、販売店に示していたということで、不正な許可証を使って「含水爆薬」と呼ばれる爆薬、およそ290キロを去年12月、5回に分けて購入し、実際の工事で使っていたということです。会社では「予定よりも多くの爆薬が必要になり、担当者が工事に間に合わせようと、偽造してしまった」と説明しています。警察は3日の捜索で関係資料などを押収し、爆薬を不正に購入したいきさつなどを詳しく調べる方針です。捜索を受けたことについて、三井住友建設は「捜査には全面的に協力していきます」と話しています。