- [PR]
[スポーツ]ニュース トピック:大相撲改革
【国技は死ぬのか】(中)なぜ八百長は存在するのか
2011.2.5 00:18
(1/3ページ)
過去に何度も疑惑が浮上していた大相撲の八百長問題。今回名前が出た14人のうち13人は、問題の昨年春場所や夏場所の番付は十両だった。力士間で星を回し合って十両に安住しようとするようにも見える構図が、なぜ生まれたのか。八百長を誘発した背景として指摘されるのが、角界の構造だ。
十両以上は「関取」と呼ばれ、一人前と見なされる。幕下以下は無給で、本場所ごとに15万円(幕下の場合)の手当てが支給されるだけ。掃除や洗濯、ちゃんこ番と呼ばれる食事当番、親方や関取の付け人-と多忙で、大部屋で寝起きする。
それが十両に昇進すると月給103万6千円が支給され、部屋では個室を与えられて付け人がつくなど生活は一変する。大いちょうのまげを結い、化粧まわしを着けて土俵入りをして、取組時には塩まきなども行われる。締め込みは、幕下以下が綿の黒まわしで、関取は絹のまわし。まさに天と地ほどの差だ。
白鵬をはじめ歴代の横綱が「十両に昇進したときが一番うれしかった」と話す特権階級。若い力士にとって出世の動機付けとなってきたが、いったん十両になると「幕下に落ちたくない」という気持ちにつながる。こうした状況で起きるとされるのが「星の貸し借り」と言われる“相互扶助”の関係だ。
このニュースの写真
関連ニュース
- [PR]
- [PR]