3DS:6歳以下の3D使用注意喚起 JEITAも指摘

2011年1月4日 22時49分 更新:1月5日 0時22分

新型の携帯型ゲーム機「ニンテンドー3DS」=千葉市美浜区の幕張メッセで2010年9月29日、手塚耕一郎撮影
新型の携帯型ゲーム機「ニンテンドー3DS」=千葉市美浜区の幕張メッセで2010年9月29日、手塚耕一郎撮影

 任天堂が、裸眼で3D(三次元)映像を楽しめる新たな携帯型ゲーム機「ニンテンドー3DS」について、6歳以下の子供は3Dでの長時間の使用を控え、2D(平面)表示にするよう注意喚起していることが4日分かった。発達段階にある子供の視覚に悪影響を与えないため。保護者が暗証番号を入力しない限り、3D映像が表示されない制限機能を搭載する。

 3D映像については長時間見続けると、大人も眼精疲労などの症状が出ることが報告されている。電子情報技術産業協会(JEITA)などは10年4月、3D映像機器を家庭で安全に楽しむためのガイドラインをまとめた。視覚機能が発達段階にある子供に不適切な映像を与えると、悪影響を及ぼす可能性を指摘した。特に物を立体的に見る機能は5歳前後に完成するとされ、この時期に強烈な3D映像を見ないよう「大人が視聴の可否を判断し、時間制限するのが望ましい」と指導している。

 任天堂は今年2月26日、3DSを発売予定。これに先立ち千葉市で今月8日から開催する体験会で、6歳以下の参加者は2D使用に限定することをホームページで告知した。6歳超の子供についても、映像の立体感を最大から最小の平面表示まで段階的に調整できる機能を使い、自分に合った画像で遊ぶよう勧めている。

 任天堂は主力の携帯型ゲーム機「ニンテンドーDSシリーズ」や据え置き型の「Wii(ウィー)」などの販売が伸び悩んだほか、3DSが年末商戦に間に合わず、2月に発売延期したことなどにより、11年3月期連結最終利益見通しは大幅減。業績回復の切り札として、3DSは注目されている。【宇都宮裕一】

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