2011年1月3日 20時31分 更新:1月3日 21時30分
山陰地方の記録的な大雪の影響で、雪の重みで転覆・沈没した漁船が鳥取、島根両県で計約380隻に上ることが3日、両県の現地調査で分かった。一部の港では油漏れも広がっており、漁協などはオイルフェンスを設ける対策を続けている。
鳥取県では、境港市の境港など14カ所で3~5トン未満の漁船を中心に265隻の被害が確認された。油膜も広い範囲で海面を覆っている。港ではカレイ漁などを目前に控えており、県漁協境港支所の高見信悟支所長(60)は「船を起こして排水作業をすぐにしたいが、復旧作業には10日ほどかかる」と話している。
島根県でも、松江市の港や中海周辺など計20カ所で、小型漁船を中心に112隻の被害が確認された。
停電は同日午後6時現在、鳥取県で70戸、島根県で1400戸で続き、島根では約1200世帯で断水している。交通機関は両県ともほぼ復旧した。【加藤結花、宮川佐知子】