韓国:海上射撃訓練を開始…北朝鮮は強く非難

2010年12月6日 11時46分 更新:12月6日 14時46分

北朝鮮が射撃訓練に反対している海域
北朝鮮が射撃訓練に反対している海域

 【ソウル大澤文護】韓国メディアの報道によると、韓国軍は6日、悪天候の一部海域を除き、海上射撃訓練に入った。北朝鮮による砲撃を受けた延坪島(ヨンピョンド)西方に位置する大青島(テチョンド)を含む全国29カ所で12日まで続く予定。北朝鮮の朝鮮中央通信は5日「(訓練海域には)我々の目前にある大青島も含まれており今後、事態がどのように拡大するか誰も予測できない」と述べ韓国軍の訓練を強く非難した。

 聯合ニュースによると、大青島では、韓国が黄海上の南北軍事境界線と規定する北方限界線(NLL)の韓国側海域にあたる、南西方面の海上に向け、射撃訓練が実施される。ただし、今回は、延坪島と、黄海上の南北近接海域の最西端に位置する白※島(ペクリョンド、※は令へんに羽がふたつ)周辺海域では訓練を実施しない方針だ。

 韓国軍関係者は「(訓練は)NLL以南の海域で実施される」と述べ、訓練の正当性を主張した。

 韓国軍は延坪島砲撃事件直前にも同島周辺などで、砲撃訓練を実施していた。これに対し北朝鮮側は「わが領海内に向けた射撃訓練」と主張し、中止を要求。さらに延坪島付近に戦闘機を出動させ海岸砲による砲撃を加えたとされている。

 韓国軍は砲撃事件直後、一般の海上射撃訓練を中断する一方、11月28日から12月1日まで、黄海上で米韓合同軍事演習を実施。さらに米韓両軍は同様の訓練を再開する方針を明らかにしている。また韓国の金寛鎮(キムグァンジン)国防相は3日、韓国国会で、北朝鮮が再度、軍事挑発した場合「航空機による爆撃」を含めた措置を取ると明言した。

 こうした動きに対し、北朝鮮側は「第二の延坪島事件をでっちあげ、それを口実に戦争の火ぶたを何としても切ろうとしている」と主張。さらに「朝鮮半島の情勢は統制不能の極限状態」と述べている。

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