2010年12月5日 21時3分 更新:12月5日 23時14分
【北米総局】内部告発サイト「ウィキリークス」が暴露した米外交公電の中で、インターネット検索最大手の米グーグルへのサイバー攻撃は中国最高指導部の共産党政治局が指示した疑いがあるとされた問題で、米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は4日、攻撃には李長春・政治局常務委員(宣伝担当)と周永康・常務委員(治安担当)が関与した疑いがあると報じた。
同紙によると、今年初めの公電は「信頼できる情報提供者の話」として、グーグルのシステムへの侵入を両氏が監督する立場にあったと指摘。また別の公電は、李氏がグーグルで自分の名前を検索したところ自分に批判的な内容の検索結果が出たため、その後、グーグルへの圧力を強めるようになったとも報告していた。
一方で、この情報提供者は、グーグルに圧力をかける工作は劉雲山・党中央宣伝部長が組織し、李氏らは許可は出したものの直接的に攻撃を指示したのか不明としている。グーグルは今年3月、中国からとみられるサイバー攻撃などを理由に、中国本土での検索事業からの撤退を発表。中国政府は攻撃への関与を否定している。