2011年2月4日、5日に開催される「ニコニコ大会議2010-2011全国ツアー ~ありがとう100万人~ FINAL(凸)・(凹) in JCB HALL」。このライブイベント、「ニコニコ動画」で活躍するユーザーが多数出演するのだが、どうしても「歌ってみた」といったジャンルの動画を投稿している歌い手と、その動画が好きな視聴者が集うライブイベントというイメージが強い。また、そういった理由で今までニコニコ大会議に興味を持たずにネットチケットでまだ「参加」していない方々も多いのではないだろうか。実は、ニコニコ大会議は、「歌ってみた」以外のパフォーマーたちも出演しているという、"ニコニコ動画ユーザー全員のためのお祭り"なのだ。
では、ニコニコ動画で「歌ってみた」以外の動画を主に視聴しているユーザーは、ニコニコ大会議をどのように楽しめばいいのか。ニコニコ大会議ファイナル本番を目前に控えた同イベントプロデューサー・齋藤光二(齋藤P)さんに、その「楽しみ方」を教えてもらった。
――ニコニコ大会議は、「歌ってみた」のイメージが強いのですが・・・?
いいえ、決して「歌ってみた」にスポットを当てたライブイベントではありません。ボカロP、演奏者、ダンサー、ニコニコ生放送ユーザー、絵師、など全てのニコニコのクリエイター・パフォーマーが一堂に会してして初めて成立するエンターテイメントな会議(ミーティング)なんです。
――例えば、「歌ってみた」以外ではどんな人が出演してきたのですか?
事務員Gさんのピアノや[TEST]さんのギター演奏、「ボカロP」としては梨本Pさんの弾き語りやアゴアニキPさんのバンドをはじめ、ゾンビーズさんや鎖音プロジェクトさんの「パフォーマンス」、LOLI.COMさんやらっぷびとさんの「ラップ」、さらに蝉丸Pさんの「説法」まで、とにかく"何でもあり"です。ニコニコ大会議の面白さは、こういう色々なものがリアルの場で混ざり合った"MAD"的なところだと思います。
――ニコニコ大会議への出演者はどうやって決めているのですか?
昨年のニコニコ大会議は、各ツアー先の地方在住の面白い人を中心に、動画を見つつ発掘していました。料理カテゴリーからベーコンを焼く悪魔とか(笑)。今回は、素の魅力やトークスキルを見出すために、ニコニコ生放送を観て色々参考にしましたね。
実際に大会議ツアーの出演者の8割以上は、定期的に生放送をし続けているアクティブな"生主"(=ニコニコ生放送をするユーザー)さんとも言えます。"生"に慣れている"生主"が多いからか、出演者の面々はライブ中でもいかんなく個性を発揮して、常に期待の斜め上を行ってくれています(笑)そういった歌だけのパフォーマンスに限らない個人の「キャラクター」も、今回のニコニコ大会議ツアーの新しい楽しみ方のひとつかもしれません。
――2月4日、5日のニコニコ大会議ファイナルには、歌ってみた以外には具体的にどのような方々が出られるのでしょうか?
例えば、江戸古典奇術・手妻師の藤山晃太郎さん。ニコニコ大会議in高崎では、紙で作った蝶を扇子で生き生きと操りその一生を美しく表現してくれました。彼はエルシャダイのパロディ動画にも参加していますし、とにかくジャンルを超越していますね。
また、チェンソーを使った彫刻家で、ニコニコ大会議in金沢で、実際に舞台でチェンソーを使って丸太をぶった切ったジェイソンさんも再び登場します。
あと今回は踊り手もたくさん参加しますよ。実力派から、かわいい女の子ダンサーたちの「1年25組」さんなど、全員でステージに登場するとても華やかな演出も考えています。
さらに、これらに加えて会場のロビーでは、ニコニコ動画に投稿された技術系作品や漫画の展示も行います。さながら大会議というリアルな場所で、「ニコ厨」がオフ会集結といった様相になると思います。その他にもまだまだたくさんありますが、とにかく「歌ってみた」だけではない、"何でもあり"のイベントになるのでぜひ期待していてください。
――ニコニコ動画ユーザーなら全員が楽しめるライブイベントなのですね。
そうです。ちなみに、「ランティス組曲」を発表した3年前では、今のようなニコニコ大会議は開催することすらできなかったんです。なぜなら、その当時はニコニコ発の音楽は非常に少なかったですし、MAD的な二次創作作品が主流でした。しかし、その後ボカロPを中心として素晴らしいオリジナル楽曲がどんどん生まれ、それを歌う人、演奏する人、踊る人、楽曲に絵をつける人、PVを作る人も次々と出てきました。それらに触発されて、色々なオリジナル動画作品の投稿が活発的になって、今のようなライブイベントがニコニコ動画の自前で出来る基盤が出来たと思います。
だからニコニコ大会議でパフォーマンスするのもニコニコ動画のユーザーさんですが、そこで実演される楽曲だったり、パフォーマンスのストーリーを作り上げているのも、実際に動画をうp(=アップロード)したりコメントをしたりしているニコニコ動画のユーザーさんなのです。ネットバーチャルCGやライブ会場のLEDや照明による演出は、実演される楽曲動画のイメージやそこで流れるコメントの雰囲気を参考にしながら一つ一つ練られているので、ある意味視聴者の方々も作り手の一員だと考えています。
ニコニコから生まれてきたものですべて成り立っているニコニコ大会議ですから、今回のFINALではニコニコの集大成ということを強く打ち出したいと思います。ですから、ニコニコ大会議は、"ニコニコ動画ユーザー全員のためのお祭り"なんです。ぜひ皆さんもこの"お祭り"を一緒に楽しんで欲しいと思っています。
■ネットチケット発売中! 本日2月3日21時からの「前夜祭」は無料開放
「ニコニコ大会議2010-2011全国ツアー ~ありがとう100万人~ FINAL(凸)・(凹) in JCB HALL」は、ネットチケットを買うことで視聴することができる。JCB HALLで観覧するリアルチケットは既に完売しているが、ネットチケットは現在も発売中。さらに、ネットチケットならではの「楽しみ」もあるそうだ。例えば、生中継越しにだけ見ることができるバーチャルCGでの演出、そして生放送視聴者だけに向けた出演者直々のメッセージ。この"ニコニコ動画ユーザー全員のためのお祭り"を体感したいと思ったら、ぜひネットチケットを購入して、ニコニコ大会議ファイナルを見に行こう。(チケット情報)
なお、2月4日、5日の本番に先駆けて、本日3日の21時からは前夜祭が行われる。前夜祭では、昨年2010年10月28日に行われた「ニコニコ大会議2010秋~それはロックか?~」の有料ライブパートを無料で見ることができる。
【関連サイト】
ニコニコ大会議OfficialWebsite ニコニコ大会議のチケット発売や今後のスケジュールを発信
(丹羽一臣)