2011年2月4日15時10分
カイロ中心部のタハリール広場周辺で3日、大統領支持者からの投石に備える反政権デモの参加者たち=越田省吾撮影
エジプトのスレイマン副大統領は3日夜、国営テレビのインタビューで「友好国の衛星テレビ局が若者らを駆り立てており、そうした国を非難する」と述べ、非を外国メディア側になすりつけた。
人権活動家らへの抑圧も起きている。国際人権団体「ヒューマン・ライツ・ウオッチ(HRW)」によると、事務所があるカイロ市内のビルに3日、武装した数人の男が現れ、パソコンなどを押収。HRWの米国籍の調査員や、別の人権団体アムネスティ・インターナショナル所属の調査員2人を拘束、エジプトの人権派弁護士や人権活動家ら十数人も一緒に連行された。男の一人は軍服姿で、残りは内務省の治安機関員とみられるという。
中東に駐在し、日々、中東の動きに接する川上編集委員が、めまぐるしく移り変わる中東情勢の複雑な背景を解きほぐし、今後の展望を踏まえつつ解説します。エジプトからの緊急報告も。