徴兵:芸能兵士たちの過酷な現実(上)

 「軍の慰問イベントをめぐり、“声帯結節”ができた」(歌手キムC)

 「芸能兵士を現役として認めない雰囲気にがっかり」(歌手PSY)

 「簡易テントでサイン会。カッコいいイメージが崩れた」(俳優A)

 ドラマ『シークレット・ガーデン』の主人公として爆発的な人気を集めたヒョンビン(28)が、海兵隊への入隊を志願したことが分かり、賛辞が相次いでいる。本紙1月13日付既報。

 前線の捜索大隊で服務し、2009年2月に除隊した歌手キム・テウ(30)は、いわゆる「芸能兵士(国防広報院広報支援隊員)」の面接試験を受けたが、抜てきされる直前、「野戦生活をする捜索隊員として任務を果たす」と考えを変えた。キム・テウは師団長や軍隊長からの表彰状や華川軍守感謝の盾を手にし、見事に除隊した。「信念のある軍生活」で注目されたキム・テウは、負担を感じているかのように、こう話した。「実際に一般兵士ではなく、芸能兵士だからといって、楽に軍隊生活を送っているわけではない。どの軍隊でも同じように大変だ」

 国防部のある関係者は「大変なのは同じだが、一般人は“芸能兵士”というと、“楽に軍隊を終えた”という厳しい目で見る」と話した。「射撃、遊撃訓練も同じように行うが、正しく認識されていない。そのためか最近はむしろ、“イメージ管理”のため、野戦生活を選ぶ芸能人も増えている」

 歌手ノ・ユミン(30)=09年11月除隊=は「一時期、芸能人の間で“芸能兵士には絶対になるな”という話が出回った」と語った。「以前、ある歌手が軍のイベントにしばしば出席し、声帯結節ができたらしい。大変なのは同じなのだから、どうせなら“楽している”と非難されるより、一般兵士になった方がいいという話が出たのでしょう」

「オレンジ色の生活服」を着用した芸能兵士の姿。イケメンスターも髪を切り、軍服を着たら、たちまち「軍人」だ。ノ・ユミン(小さい写真の一番左)、キム・ジェドク、ヤン・セヒョン、PSY(2列目左から)、ソ・ジェギョン(2列目一番右)、ペク・ポンギ、トニー・アン、ヨ・ヒョンス(上段右から)が目立つ。真ん中の女性はイ・ジユン中隊長。/写真=ホ・ヨンハン記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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