イベントでの手順省略2011年1月20日 MTG コメント (11)
先日のチームスタンで2度もジャッジを呼ぶこととなった、「イベントでの手順省略」のお話。
私が思っていた以上に知られていないことに気がついたので、記事を書こうと思い立ちました。
もし間違いを発見されましたら、コメ欄ででもお教えいただければ幸いです。
(なお、この記事は2011/01/20時点での情報を記載しています)
○状況(実際に起こったこと)
今回問題になったのは、「コンバット入ります」という宣言。
私は白緑《聖なる秘宝の探索/Quest for the Holy Relic(ZEN)》デッキを使用しています。
《アージェンタムの鎧/Argentum Armor(SOM)》の関係で「攻撃に入る前」のアクションが起こりえます(具体的には鎧割られる、鎧を装備したクリーチャーをタップされる等)。
さて大会にて、以下のようなやりとりがありました。
私「コンバット入ります」
対戦相手「はい」
私「では、鎧のついたクリーチャーでアタック」
対戦相手「あ、すいません、アタック前にその鎧割りたいです」
私「…既に攻撃クリーチャーの指定に入っているので、割り込みは出来ませんよ」
対戦相手「え、攻撃前に割りたいんですけど…?」
で、ジャッジコール。
全く同じことが2回ありました。それぞれ別の対戦相手です。
○判断(この局面がどうなったか)
上記状況では「既に攻撃クリーチャーの指定に入っている。攻撃プレイヤーは攻撃クリーチャーを指定し、どちらのプレイヤーも何か行動を行いたい場合はその後にしか行えない」という裁定が出されました。
私の「コンバット入ります」という宣言は、「攻撃クリーチャー指定ステップの開始まで優先権を放棄し続けたい」という意味を持って発されたものです。
つまり、これに対し「はい」と答えた場合、其処から私が攻撃クリーチャーを指定し終えるまで、私自身にも対戦相手にも、割り込んで何か行動をするタイミングは存在しません。
この宣言に込められた意味は、「マジック・イベント規定」に準拠したものです。
(ここから追記:2011/01/21)
私の勉強不足で記述しなかったのですが、確認が取れたため追記をしておきます。
次項目の引用部分前半を読んでいただければ分かるとおり、上記のように手順省略による混乱が発生した場合には、「ゲームを巻き戻す」という裁定があり得ます。
裁定は、その状況におけるREL、対戦者の主張、対応しているジャッジさんなどによって変化します。今回は巻き戻さずにゲームを続行するよう指示が出ましたが、必ずしも毎回そういう結果になるとは限りません。
今回のような案件の場合は、巻き戻すとしたら「戦闘開始ステップの、対戦相手の優先権」まで…でしょう。
(ここまで追記)
○主題(今記事で知ってもらいたいこと)
今回の「コンバット入ります」のような「行動を省略する宣言」は、「マジック・イベント規定」に定められています。
参照:http://mjmj.info/data/JPN_MTR_20110101.html(「マジック・イベント規定」2011/01/01発行版)
(「マジック・イベント規定」より抜粋開始)
4.2 イベントでの手順省略
イベントでの手順の省略とは、プレイヤーが特にそう宣言せずにルール上の一連の行動の一部を飛ばすことである。ゲームをスムーズに進行するためには必要であり、これによってルール上の些事にとらわれることなく明確なプレイを行なうことができるようになる。ほとんどの手順の省略は、1回またはそれ以上の回数、暗黙に優先権の放棄を行なうことを含む。優先権の放棄を含む手順の省略を新しく使いたい場合、その宣言の一部として最終的なゲームの状態がどうなるのかを明確にすること。
プレイヤーは、省略されている一連の行動の途中で、どのようにして、またどの時点でその行動から逸脱するのかを宣言し、中断させることができる。手順の省略によって混乱が生じた場合、その省略された行動の一番最初まで巻き戻すこと。これに関して懲罰は与えられるべきではない(が、それ以降はより明瞭にプレイするよう心がけるべきである)。宣言されていない手順の省略を用いたり、一般に用いられている手順の省略を勝手に変更したりして、ゲームを曖昧なものにしてはならない。
プレイヤーは優先権を要求し、何もしないことを選んではならない。何もしないことを選んだ場合、優先権は要求されなかったものとして直前に優先権を持っていたプレイヤーに戻される。
マジックで伝統的に用いられている手順の省略として、以下のものがある。それらから逸脱したい場合、そうすることを明示するべきである。また、例示の中には、暗黙に優先権を放棄することをもたらすという点において上記のポリシーに反するものがある。
・自分のターンに行なう「ゴー」「エンド」「どうぞ」「ダン」などの宣言は、そのプレイヤーの終了ステップに優先権を非アクティブ・プレイヤーに渡すまでパスし続ける、ということを意味する。対戦相手は望むならその時点で何か行動することができる。
・「戦闘入ります」「攻撃クリーチャー選んでいい?」などの宣言は、そのプレイヤーの戦闘開始ステップに優先権を非アクティブ・プレイヤーに渡すまでパスし続ける、ということを意味する。対戦相手は望むならその時点で何か行動することができる。
・プレイヤーがオブジェクトをスタックに積んだ場合、特に優先権を保持すると宣言しない限り、優先権を放棄すると仮定する。優先権を保持することを宣言せずに複数のオブジェクトを続けてスタックに積んだ場合、プレイヤーがその途中で何か行動を取りたいと思った場合、中断されるところまで巻き戻されるべきである。
・戦闘中に行なう「攻撃ありません」「0体」などの宣言によって、アクティブ・プレイヤーは戦闘終了ステップにおいて優先権をパスしたということを示す。
・Xの値を宣言せずにXをマナ・コストに含む呪文を唱えたり、Xを起動コストに含む起動型能力を起動したりした場合、マナ・プールにあるマナをすべて使っているものと仮定する。
・プレイヤーが呪文を唱えたり能力を起動したりした時に、解決時に行なうべき選択を宣言した場合、その呪文や能力に対して何か対戦相手が対応しなかった場合には、その宣言通りの選択をしなければならない。対戦相手がその選択について尋ねた場合、それは優先権の放棄と見なし、その呪文や能力の解決に入る。
・コストが0の場合、特に宣言しない限りそのコストは支払われたものとする。
・特に宣言しない限り、トランプルを持つ攻撃クリーチャーからのダメージは、可能な限りすべての戦闘ダメージが防御側プレイヤーまたはプレインズウォーカーに与えられる。
・スタックにあるオブジェクトを対象とする呪文や能力を唱えたプレイヤーは、特に宣言しない限り、スタックの一番上にある適正な対象を対象としているものとする。
・攻撃時に攻撃プレイヤーが特に宣言しなかった場合、防御プレイヤーがプレインズウォーカーをコントロールしていた場合にも、プレインズウォーカーではなくプレイヤーに向かって攻撃しているものとする。
・ダメージ呪文や能力でプレインズウォーカーを対象にすることを宣言した場合、そのプレインズウォーカーのコントローラーを対象としてダメージを解決時に移し変えることを宣言したものとして扱い、対戦相手が対応しなかったらその宣言通りの選択をしなければならない。
・双頭巨人戦でダメージがどちらの頭に割り振られているかは宣言しなければ決まらない。必要がある場合、必要があるチームはそれを確認し、あるいは省略した場合の処理を提案すること。
(抜粋終了)
今回の宣言は箇条書き項目の2番目に該当します。
○解説1(「マジック・イベント規定」?)
「イベントの手順省略」なんてものがルールで定められているのか、と思われた方がいらっしゃると思います。所謂「ゲームのルール」の範疇ではありませんからね。
正確に言うと、これはMTGのルールである「マジック総合ルール」で定められているのではありません。
実は「マジック総合ルール」とは別に「マジック・イベント規定」というものが存在します。「イベントの手順省略」はそちらで定められています。
では、「マジック・イベント規定」とは?
(「マジック・イベント規定」より抜粋開始)
★はじめに
(中略)
この文書の目的は、マジックのすべてのDCI認定イベントで適用される、適正な規定、責任、手順を定義することでマジックのイベントを運営するための基礎を整えることにある。DCI認定のイベントは、世界各地で運営されている。この文書によって、異なる地域において行なわれるイベントが均質になるようにし、また世界各地からのプレイヤーが国際イベントにスムーズに参加することが可能なようにする。
すべてのプレイヤーは均一に扱われ、またそのイベントのルール適用度(REL)によって定められる責任を分担する。ルール適用度について詳しくは違反処置指針を確認のこと。プレイヤーとスタッフはDCI認定イベントを上手く運営するためにお互いに協力すべきであり、このマジック・イベント規定、総合ルール、違反処置指針その他の適用される文書に従う責任がある。観客には観客の義務が定められている。DCI規定に抵触した個人は、違反処置指針の該当する項目に則って処置される。
(抜粋終了)
つまり「マジック・イベント規定」というのは、全DCI認定イベントにおいて適用される「MTGのイベントを運営する上での規則」のようなものです。
○解説2(それぞれの項目を見てみる)
「イベントの手順省略」では、今回の宣言以外にも様々な「手順省略」が定められています。
ひとつひとつ見ていきましょう。
・自分のターンに行なう「ゴー」「エンド」「どうぞ」「ダン」などの宣言は、そのプレイヤーの終了ステップに優先権を非アクティブ・プレイヤーに渡すまでパスし続ける、ということを意味する。対戦相手は望むならその時点で何か行動することができる。
この宣言をすると、自分のターンの終了ステップに優先権を放棄する(「もう何もしない、そっちのターン始めていいよ」)という意味になります。
例)
A「エンドです」
(↑手順省略
B「エンド時に《俗世の教示者/Worldly Tutor(MIR)》」
A「え、それは《マナ漏出/Mana Leak(M11)》だわー」
(↑相手が対応で何か行動を起こした場合は、改めて行動を起こしてよい
・「戦闘入ります」「攻撃クリーチャー選んでいい?」などの宣言は、そのプレイヤーの戦闘開始ステップに優先権を非アクティブ・プレイヤーに渡すまでパスし続ける、ということを意味する。対戦相手は望むならその時点で何か行動することができる。
今回の場合はこれに当てはまります。
この宣言をすると、自分の戦闘開始ステップに優先権を放棄する(「攻撃クリーチャー指定するよ」)という意味になります。
例)
A「コンバット入ります」
(↑手順省略
B「戦闘開始前に、そこの鎧に《帰化/Naturalize(M11)》」(←鎧を誘発させたくない場合、此処が最後の割り込みチャンス
・プレイヤーがオブジェクトをスタックに積んだ場合、特に優先権を保持すると宣言しない限り、優先権を放棄すると仮定する。優先権を保持することを宣言せずに複数のオブジェクトを続けてスタックに積んだ場合、プレイヤーがその途中で何か行動を取りたいと思った場合、中断されるところまで巻き戻されるべきである。
何かをスタックに積んだ場合、特に何も言わないと優先権が放棄されます(「スタックに積むけど、そっちは何かある?」)。
連続してスタックに積みたい場合は、その意思を明確に言わなければなりません。
例1)
A「《原始のタイタン/Primeval Titan(M11)》をcast。…」
(↑この時点で優先権放棄となる
例2)
Aが《未達への旅/Journey to Nowhere(ZEN)》を唱え、解決された。
A「《未達への旅/Journey to Nowhere(ZEN)》の対象は《引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn(ROE)》。で、連続して未達に帰化を唱えます」
(↑このようにすぐに連続を宣言しないと、優先権放棄となる
・戦闘中に行なう「攻撃ありません」「0体」などの宣言によって、アクティブ・プレイヤーは戦闘終了ステップにおいて優先権をパスしたということを示す。
戦闘中にこの宣言をすると、自分の戦闘終了ステップに優先権を放棄する(「第2メイン入っていい?」)という意味になります。
例)
A「コンバット入ります」
(↑2つ前の項目の手順省略
B「戦闘開始前に、そこの鎧に帰化」
A「ちぇ、了解。じゃあ0体で」
(↑手順省略
B「okです」
(↑この時点でAの第2メインフェイズが始まる
・Xの値を宣言せずにXをマナ・コストに含む呪文を唱えたり、Xを起動コストに含む起動型能力を起動したりした場合、マナ・プールにあるマナをすべて使っているものと仮定する。
コストにXの値が含まれる呪文や能力がスタックに乗る場合、Xのためにマナ・プールのマナが全て使われたことになります(「出したマナは全部此処に注ぎ込んだよ」)。
例)
Aが土地をフルタップにしてマナを出した。
A「《苦悩火/Banefire(CON)》をcast。…」
(↑この時点でマナ・プールのマナを全て使ったこととなる
・プレイヤーが呪文を唱えたり能力を起動したりした時に、解決時に行なうべき選択を宣言した場合、その呪文や能力に対して何か対戦相手が対応しなかった場合には、その宣言通りの選択をしなければならない。対戦相手がその選択について尋ねた場合、それは優先権の放棄と見なし、その呪文や能力の解決に入る。
本来は解決時に行うべき選択を、少し早いタイミング(スタックに乗せたとき)でしてしまった場合、対戦相手の対応が無ければそれを変更してはいけない(「早いけどこう言ったからこうするわ」)。
また、解決時に選択することを対戦相手が尋ねてきた場合、それは解決に入る(「どうするか聞いたから解決するね」)。
例1)
A「《真髄の針/Pithing Needle(M10)》をcast。カード名は《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor(WWK)》で。…あ」
(↑本来は解決時にするべき選択を早く行ってしまった
B「まあいいや、何もしないよ」
(↑こうなった場合、Aは針の宣言を変更してはいけない
例2)
A「針をcast」
B「カード名は?」
(↑この時点でもうBは針を打ち消したり出来ない。針は解決され、Aはカード名を指定する
・コストが0の場合、特に宣言しない限りそのコストは支払われたものとする。
コストが0のものは、特に何も言わないと支払われたことになる(「コスト0だけど払ったよ」)。
例)
A「《オパールのモックス/Mox Opal(SOM)》をcast」
(↑0マナが支払われたことになる
・特に宣言しない限り、トランプルを持つ攻撃クリーチャーからのダメージは、可能な限りすべての戦闘ダメージが防御側プレイヤーまたはプレインズウォーカーに与えられる。
トランプルを持つ攻撃クリーチャーからのダメージは、特に何も言わないと、防御プレイヤーに出来るだけ多くの戦闘ダメージが入るように割り振られる(「君に出来るだけ多くダメージ与えるね」)。
例)
A「《化膿獣/Putrefax(SOM)》でアタック」
B「《前兆の壁/Wall of Omens(ROE)》でそれをブロック」
A「ok。じゃあ戦闘ダメージを割り振ろうか」
B「うん」
(↑この時点で特に何も言わないと、壁に4点、Bに1点の戦闘ダメージが割り振られる
・スタックにあるオブジェクトを対象とする呪文や能力を唱えたプレイヤーは、特に宣言しない限り、スタックの一番上にある適正な対象を対象としているものとする。
スタック上のオブジェクトを対象とする呪文や能力をスタックに乗せる場合、特に宣言しない限りは、その時点でスタックの一番上にある適正な対象を対象にしていることとなる(「スタックの一番上の奴が対象ね」)。
例)
A「《ジェイス・ベレレン/Jace Beleren(M11)》をcast」
B「それにマナリーク」
A「《呪文貫き/Spell Pierce(ZEN)》をcast」
(↑この対象はBのマナリーク
B「じゃあ更にピアス」
(↑この対象はAのピアス
・攻撃時に攻撃プレイヤーが特に宣言しなかった場合、防御プレイヤーがプレインズウォーカーをコントロールしていた場合にも、プレインズウォーカーではなくプレイヤーに向かって攻撃しているものとする。
攻撃を行ったとき、特に何も言わないと、防御プレイヤーがプレインズウォーカーをコントロールしていたとしても、プレイヤーに向かって攻撃しているものとする(「君自身を攻撃するよ」)。
例)
Bは《エルズペス・ティレル/Elspeth Tirel(SOM)》をコントロールしている。
A「化膿獣でアタック。…」
(↑この時点で化膿獣はペスではなくB自身を攻撃していることとなる
・ダメージ呪文や能力でプレインズウォーカーを対象にすることを宣言した場合、そのプレインズウォーカーのコントローラーを対象としてダメージを解決時に移し変えることを宣言したものとして扱い、対戦相手が対応しなかったらその宣言通りの選択をしなければならない。
プレイヤーにダメージを与える呪文や能力をスタックに乗せる際にプレインズウォーカーに移し替えることを宣言した場合、対戦相手の対応が無ければそれを変更してはいけない(「早いけどこう言ったからこうするわ」)。
例)
A「《稲妻/Lightning Bolt(M11)》を君の《ギデオン・ジュラ/Gideon Jura(ROE)》に。…あ」
(↑本来は解決時にするべき移し替えを早く宣言してしまった
B「まあいいや、何もしないよ」
(↑こうなった場合、Aは稲妻のダメージをB自身に与える選択をし直してはいけない
・双頭巨人戦でダメージがどちらの頭に割り振られているかは宣言しなければ決まらない。必要がある場合、必要があるチームはそれを確認し、あるいは省略した場合の処理を提案すること。
双頭巨人戦でダメージをどちらの頭に割り振るかは、宣言しない限り決まらない。必要がある場合は、必要のあるチームがそれを確認するか、予め省略したときどうするかを提案するべきである(「こっちの頭に割り振ることにするよ?」)。
例1)
チームA「化膿獣でアタック」
チームB「ブロックありません」
チームA「じゃあ、左のプレイヤーに割り振ります」
(↑これを宣言しないと、どちらのプレイヤーが毒カウンターを得るか決まらない
例2)
チームA「化膿獣をcast。あ、毒カウンターを与える場合は左のプレイヤーに与えることにしていいですか?」
チームB「okです」
(↑このように事前に打ち合わせた場合、割り振りの頭の宣言を省略できる。試合中はこの通りにすること
以上で「イベントの手順省略」についてのまとめ記事は終了です。いかがでしたでしょうか?
少しでも皆さんの助けとなりますように。
私が思っていた以上に知られていないことに気がついたので、記事を書こうと思い立ちました。
もし間違いを発見されましたら、コメ欄ででもお教えいただければ幸いです。
(なお、この記事は2011/01/20時点での情報を記載しています)
○状況(実際に起こったこと)
今回問題になったのは、「コンバット入ります」という宣言。
私は白緑《聖なる秘宝の探索/Quest for the Holy Relic(ZEN)》デッキを使用しています。
《アージェンタムの鎧/Argentum Armor(SOM)》の関係で「攻撃に入る前」のアクションが起こりえます(具体的には鎧割られる、鎧を装備したクリーチャーをタップされる等)。
さて大会にて、以下のようなやりとりがありました。
私「コンバット入ります」
対戦相手「はい」
私「では、鎧のついたクリーチャーでアタック」
対戦相手「あ、すいません、アタック前にその鎧割りたいです」
私「…既に攻撃クリーチャーの指定に入っているので、割り込みは出来ませんよ」
対戦相手「え、攻撃前に割りたいんですけど…?」
で、ジャッジコール。
全く同じことが2回ありました。それぞれ別の対戦相手です。
○判断(この局面がどうなったか)
上記状況では「既に攻撃クリーチャーの指定に入っている。攻撃プレイヤーは攻撃クリーチャーを指定し、どちらのプレイヤーも何か行動を行いたい場合はその後にしか行えない」という裁定が出されました。
私の「コンバット入ります」という宣言は、「攻撃クリーチャー指定ステップの開始まで優先権を放棄し続けたい」という意味を持って発されたものです。
つまり、これに対し「はい」と答えた場合、其処から私が攻撃クリーチャーを指定し終えるまで、私自身にも対戦相手にも、割り込んで何か行動をするタイミングは存在しません。
この宣言に込められた意味は、「マジック・イベント規定」に準拠したものです。
(ここから追記:2011/01/21)
私の勉強不足で記述しなかったのですが、確認が取れたため追記をしておきます。
次項目の引用部分前半を読んでいただければ分かるとおり、上記のように手順省略による混乱が発生した場合には、「ゲームを巻き戻す」という裁定があり得ます。
裁定は、その状況におけるREL、対戦者の主張、対応しているジャッジさんなどによって変化します。今回は巻き戻さずにゲームを続行するよう指示が出ましたが、必ずしも毎回そういう結果になるとは限りません。
今回のような案件の場合は、巻き戻すとしたら「戦闘開始ステップの、対戦相手の優先権」まで…でしょう。
(ここまで追記)
○主題(今記事で知ってもらいたいこと)
今回の「コンバット入ります」のような「行動を省略する宣言」は、「マジック・イベント規定」に定められています。
参照:http://mjmj.info/data/JPN_MTR_20110101.html(「マジック・イベント規定」2011/01/01発行版)
(「マジック・イベント規定」より抜粋開始)
4.2 イベントでの手順省略
イベントでの手順の省略とは、プレイヤーが特にそう宣言せずにルール上の一連の行動の一部を飛ばすことである。ゲームをスムーズに進行するためには必要であり、これによってルール上の些事にとらわれることなく明確なプレイを行なうことができるようになる。ほとんどの手順の省略は、1回またはそれ以上の回数、暗黙に優先権の放棄を行なうことを含む。優先権の放棄を含む手順の省略を新しく使いたい場合、その宣言の一部として最終的なゲームの状態がどうなるのかを明確にすること。
プレイヤーは、省略されている一連の行動の途中で、どのようにして、またどの時点でその行動から逸脱するのかを宣言し、中断させることができる。手順の省略によって混乱が生じた場合、その省略された行動の一番最初まで巻き戻すこと。これに関して懲罰は与えられるべきではない(が、それ以降はより明瞭にプレイするよう心がけるべきである)。宣言されていない手順の省略を用いたり、一般に用いられている手順の省略を勝手に変更したりして、ゲームを曖昧なものにしてはならない。
プレイヤーは優先権を要求し、何もしないことを選んではならない。何もしないことを選んだ場合、優先権は要求されなかったものとして直前に優先権を持っていたプレイヤーに戻される。
マジックで伝統的に用いられている手順の省略として、以下のものがある。それらから逸脱したい場合、そうすることを明示するべきである。また、例示の中には、暗黙に優先権を放棄することをもたらすという点において上記のポリシーに反するものがある。
・自分のターンに行なう「ゴー」「エンド」「どうぞ」「ダン」などの宣言は、そのプレイヤーの終了ステップに優先権を非アクティブ・プレイヤーに渡すまでパスし続ける、ということを意味する。対戦相手は望むならその時点で何か行動することができる。
・「戦闘入ります」「攻撃クリーチャー選んでいい?」などの宣言は、そのプレイヤーの戦闘開始ステップに優先権を非アクティブ・プレイヤーに渡すまでパスし続ける、ということを意味する。対戦相手は望むならその時点で何か行動することができる。
・プレイヤーがオブジェクトをスタックに積んだ場合、特に優先権を保持すると宣言しない限り、優先権を放棄すると仮定する。優先権を保持することを宣言せずに複数のオブジェクトを続けてスタックに積んだ場合、プレイヤーがその途中で何か行動を取りたいと思った場合、中断されるところまで巻き戻されるべきである。
・戦闘中に行なう「攻撃ありません」「0体」などの宣言によって、アクティブ・プレイヤーは戦闘終了ステップにおいて優先権をパスしたということを示す。
・Xの値を宣言せずにXをマナ・コストに含む呪文を唱えたり、Xを起動コストに含む起動型能力を起動したりした場合、マナ・プールにあるマナをすべて使っているものと仮定する。
・プレイヤーが呪文を唱えたり能力を起動したりした時に、解決時に行なうべき選択を宣言した場合、その呪文や能力に対して何か対戦相手が対応しなかった場合には、その宣言通りの選択をしなければならない。対戦相手がその選択について尋ねた場合、それは優先権の放棄と見なし、その呪文や能力の解決に入る。
・コストが0の場合、特に宣言しない限りそのコストは支払われたものとする。
・特に宣言しない限り、トランプルを持つ攻撃クリーチャーからのダメージは、可能な限りすべての戦闘ダメージが防御側プレイヤーまたはプレインズウォーカーに与えられる。
・スタックにあるオブジェクトを対象とする呪文や能力を唱えたプレイヤーは、特に宣言しない限り、スタックの一番上にある適正な対象を対象としているものとする。
・攻撃時に攻撃プレイヤーが特に宣言しなかった場合、防御プレイヤーがプレインズウォーカーをコントロールしていた場合にも、プレインズウォーカーではなくプレイヤーに向かって攻撃しているものとする。
・ダメージ呪文や能力でプレインズウォーカーを対象にすることを宣言した場合、そのプレインズウォーカーのコントローラーを対象としてダメージを解決時に移し変えることを宣言したものとして扱い、対戦相手が対応しなかったらその宣言通りの選択をしなければならない。
・双頭巨人戦でダメージがどちらの頭に割り振られているかは宣言しなければ決まらない。必要がある場合、必要があるチームはそれを確認し、あるいは省略した場合の処理を提案すること。
(抜粋終了)
今回の宣言は箇条書き項目の2番目に該当します。
○解説1(「マジック・イベント規定」?)
「イベントの手順省略」なんてものがルールで定められているのか、と思われた方がいらっしゃると思います。所謂「ゲームのルール」の範疇ではありませんからね。
正確に言うと、これはMTGのルールである「マジック総合ルール」で定められているのではありません。
実は「マジック総合ルール」とは別に「マジック・イベント規定」というものが存在します。「イベントの手順省略」はそちらで定められています。
では、「マジック・イベント規定」とは?
(「マジック・イベント規定」より抜粋開始)
★はじめに
(中略)
この文書の目的は、マジックのすべてのDCI認定イベントで適用される、適正な規定、責任、手順を定義することでマジックのイベントを運営するための基礎を整えることにある。DCI認定のイベントは、世界各地で運営されている。この文書によって、異なる地域において行なわれるイベントが均質になるようにし、また世界各地からのプレイヤーが国際イベントにスムーズに参加することが可能なようにする。
すべてのプレイヤーは均一に扱われ、またそのイベントのルール適用度(REL)によって定められる責任を分担する。ルール適用度について詳しくは違反処置指針を確認のこと。プレイヤーとスタッフはDCI認定イベントを上手く運営するためにお互いに協力すべきであり、このマジック・イベント規定、総合ルール、違反処置指針その他の適用される文書に従う責任がある。観客には観客の義務が定められている。DCI規定に抵触した個人は、違反処置指針の該当する項目に則って処置される。
(抜粋終了)
つまり「マジック・イベント規定」というのは、全DCI認定イベントにおいて適用される「MTGのイベントを運営する上での規則」のようなものです。
○解説2(それぞれの項目を見てみる)
「イベントの手順省略」では、今回の宣言以外にも様々な「手順省略」が定められています。
ひとつひとつ見ていきましょう。
・自分のターンに行なう「ゴー」「エンド」「どうぞ」「ダン」などの宣言は、そのプレイヤーの終了ステップに優先権を非アクティブ・プレイヤーに渡すまでパスし続ける、ということを意味する。対戦相手は望むならその時点で何か行動することができる。
この宣言をすると、自分のターンの終了ステップに優先権を放棄する(「もう何もしない、そっちのターン始めていいよ」)という意味になります。
例)
A「エンドです」
(↑手順省略
B「エンド時に《俗世の教示者/Worldly Tutor(MIR)》」
A「え、それは《マナ漏出/Mana Leak(M11)》だわー」
(↑相手が対応で何か行動を起こした場合は、改めて行動を起こしてよい
・「戦闘入ります」「攻撃クリーチャー選んでいい?」などの宣言は、そのプレイヤーの戦闘開始ステップに優先権を非アクティブ・プレイヤーに渡すまでパスし続ける、ということを意味する。対戦相手は望むならその時点で何か行動することができる。
今回の場合はこれに当てはまります。
この宣言をすると、自分の戦闘開始ステップに優先権を放棄する(「攻撃クリーチャー指定するよ」)という意味になります。
例)
A「コンバット入ります」
(↑手順省略
B「戦闘開始前に、そこの鎧に《帰化/Naturalize(M11)》」(←鎧を誘発させたくない場合、此処が最後の割り込みチャンス
・プレイヤーがオブジェクトをスタックに積んだ場合、特に優先権を保持すると宣言しない限り、優先権を放棄すると仮定する。優先権を保持することを宣言せずに複数のオブジェクトを続けてスタックに積んだ場合、プレイヤーがその途中で何か行動を取りたいと思った場合、中断されるところまで巻き戻されるべきである。
何かをスタックに積んだ場合、特に何も言わないと優先権が放棄されます(「スタックに積むけど、そっちは何かある?」)。
連続してスタックに積みたい場合は、その意思を明確に言わなければなりません。
例1)
A「《原始のタイタン/Primeval Titan(M11)》をcast。…」
(↑この時点で優先権放棄となる
例2)
Aが《未達への旅/Journey to Nowhere(ZEN)》を唱え、解決された。
A「《未達への旅/Journey to Nowhere(ZEN)》の対象は《引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn(ROE)》。で、連続して未達に帰化を唱えます」
(↑このようにすぐに連続を宣言しないと、優先権放棄となる
・戦闘中に行なう「攻撃ありません」「0体」などの宣言によって、アクティブ・プレイヤーは戦闘終了ステップにおいて優先権をパスしたということを示す。
戦闘中にこの宣言をすると、自分の戦闘終了ステップに優先権を放棄する(「第2メイン入っていい?」)という意味になります。
例)
A「コンバット入ります」
(↑2つ前の項目の手順省略
B「戦闘開始前に、そこの鎧に帰化」
A「ちぇ、了解。じゃあ0体で」
(↑手順省略
B「okです」
(↑この時点でAの第2メインフェイズが始まる
・Xの値を宣言せずにXをマナ・コストに含む呪文を唱えたり、Xを起動コストに含む起動型能力を起動したりした場合、マナ・プールにあるマナをすべて使っているものと仮定する。
コストにXの値が含まれる呪文や能力がスタックに乗る場合、Xのためにマナ・プールのマナが全て使われたことになります(「出したマナは全部此処に注ぎ込んだよ」)。
例)
Aが土地をフルタップにしてマナを出した。
A「《苦悩火/Banefire(CON)》をcast。…」
(↑この時点でマナ・プールのマナを全て使ったこととなる
・プレイヤーが呪文を唱えたり能力を起動したりした時に、解決時に行なうべき選択を宣言した場合、その呪文や能力に対して何か対戦相手が対応しなかった場合には、その宣言通りの選択をしなければならない。対戦相手がその選択について尋ねた場合、それは優先権の放棄と見なし、その呪文や能力の解決に入る。
本来は解決時に行うべき選択を、少し早いタイミング(スタックに乗せたとき)でしてしまった場合、対戦相手の対応が無ければそれを変更してはいけない(「早いけどこう言ったからこうするわ」)。
また、解決時に選択することを対戦相手が尋ねてきた場合、それは解決に入る(「どうするか聞いたから解決するね」)。
例1)
A「《真髄の針/Pithing Needle(M10)》をcast。カード名は《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor(WWK)》で。…あ」
(↑本来は解決時にするべき選択を早く行ってしまった
B「まあいいや、何もしないよ」
(↑こうなった場合、Aは針の宣言を変更してはいけない
例2)
A「針をcast」
B「カード名は?」
(↑この時点でもうBは針を打ち消したり出来ない。針は解決され、Aはカード名を指定する
・コストが0の場合、特に宣言しない限りそのコストは支払われたものとする。
コストが0のものは、特に何も言わないと支払われたことになる(「コスト0だけど払ったよ」)。
例)
A「《オパールのモックス/Mox Opal(SOM)》をcast」
(↑0マナが支払われたことになる
・特に宣言しない限り、トランプルを持つ攻撃クリーチャーからのダメージは、可能な限りすべての戦闘ダメージが防御側プレイヤーまたはプレインズウォーカーに与えられる。
トランプルを持つ攻撃クリーチャーからのダメージは、特に何も言わないと、防御プレイヤーに出来るだけ多くの戦闘ダメージが入るように割り振られる(「君に出来るだけ多くダメージ与えるね」)。
例)
A「《化膿獣/Putrefax(SOM)》でアタック」
B「《前兆の壁/Wall of Omens(ROE)》でそれをブロック」
A「ok。じゃあ戦闘ダメージを割り振ろうか」
B「うん」
(↑この時点で特に何も言わないと、壁に4点、Bに1点の戦闘ダメージが割り振られる
・スタックにあるオブジェクトを対象とする呪文や能力を唱えたプレイヤーは、特に宣言しない限り、スタックの一番上にある適正な対象を対象としているものとする。
スタック上のオブジェクトを対象とする呪文や能力をスタックに乗せる場合、特に宣言しない限りは、その時点でスタックの一番上にある適正な対象を対象にしていることとなる(「スタックの一番上の奴が対象ね」)。
例)
A「《ジェイス・ベレレン/Jace Beleren(M11)》をcast」
B「それにマナリーク」
A「《呪文貫き/Spell Pierce(ZEN)》をcast」
(↑この対象はBのマナリーク
B「じゃあ更にピアス」
(↑この対象はAのピアス
・攻撃時に攻撃プレイヤーが特に宣言しなかった場合、防御プレイヤーがプレインズウォーカーをコントロールしていた場合にも、プレインズウォーカーではなくプレイヤーに向かって攻撃しているものとする。
攻撃を行ったとき、特に何も言わないと、防御プレイヤーがプレインズウォーカーをコントロールしていたとしても、プレイヤーに向かって攻撃しているものとする(「君自身を攻撃するよ」)。
例)
Bは《エルズペス・ティレル/Elspeth Tirel(SOM)》をコントロールしている。
A「化膿獣でアタック。…」
(↑この時点で化膿獣はペスではなくB自身を攻撃していることとなる
・ダメージ呪文や能力でプレインズウォーカーを対象にすることを宣言した場合、そのプレインズウォーカーのコントローラーを対象としてダメージを解決時に移し変えることを宣言したものとして扱い、対戦相手が対応しなかったらその宣言通りの選択をしなければならない。
プレイヤーにダメージを与える呪文や能力をスタックに乗せる際にプレインズウォーカーに移し替えることを宣言した場合、対戦相手の対応が無ければそれを変更してはいけない(「早いけどこう言ったからこうするわ」)。
例)
A「《稲妻/Lightning Bolt(M11)》を君の《ギデオン・ジュラ/Gideon Jura(ROE)》に。…あ」
(↑本来は解決時にするべき移し替えを早く宣言してしまった
B「まあいいや、何もしないよ」
(↑こうなった場合、Aは稲妻のダメージをB自身に与える選択をし直してはいけない
・双頭巨人戦でダメージがどちらの頭に割り振られているかは宣言しなければ決まらない。必要がある場合、必要があるチームはそれを確認し、あるいは省略した場合の処理を提案すること。
双頭巨人戦でダメージをどちらの頭に割り振るかは、宣言しない限り決まらない。必要がある場合は、必要のあるチームがそれを確認するか、予め省略したときどうするかを提案するべきである(「こっちの頭に割り振ることにするよ?」)。
例1)
チームA「化膿獣でアタック」
チームB「ブロックありません」
チームA「じゃあ、左のプレイヤーに割り振ります」
(↑これを宣言しないと、どちらのプレイヤーが毒カウンターを得るか決まらない
例2)
チームA「化膿獣をcast。あ、毒カウンターを与える場合は左のプレイヤーに与えることにしていいですか?」
チームB「okです」
(↑このように事前に打ち合わせた場合、割り振りの頭の宣言を省略できる。試合中はこの通りにすること
以上で「イベントの手順省略」についてのまとめ記事は終了です。いかがでしたでしょうか?
少しでも皆さんの助けとなりますように。
コメント
唱えたり使ったりするときに決めるの?それとも唱えたとき?
いつも無意識だから、正しくはどっちなんだろうか
「コンバット入ります」は「メインフェイズの優先権を放棄します」とも受け止められます。
対戦相手に伝わっていないのならば、「意思の疎通ができていない」ってことになりませんかね?
ルールに無い用語の使用を避けたほうが誤解が無くていいと思います。
「攻撃クリーチャー指定してもいいですか?」と宣言するのが適切だと思います。
それにしても、これだけ細かい部分まで決まり事があるとは知りませんでした。ここまで細かい部分をルールに則って見る機会ってなかなかないもので。
ただ逆に、「これだけ知っている」となると、「その知識を悪用して自分に有利な方向に持って行こうとする」人、ケースも出てきそうで、本来の便利さとは裏腹にトラブルの原因にもなりかねないのが怖いところです。
「素晴らしい発明は必ず悪用する人間が出てくる」って言葉もある通り、現実ではよくない実例もありますからね・・・
もしかすると、この省略ルールを知ってしまった故に「トラブルを避けるため、逆に丁寧に手順を追ってプレイする」ことも必要になるのかもしれませんね。
いろいろ考えるべきことは多いように思えます。
俺も磁石使ってる関係上優先権説明するの多いんだぜ
みんながみんな、全部知ってる訳じゃないし^^;
>まっつんさん
スタックに乗せるとき、ですね。
対象は宣言しないとスタックに乗せられません。
>通りすがりさん
裁定するジャッジにもよりますが、そのようなニュアンスの発言は大体この例に当てはめることができます。「コンバット入ります」も、「戦闘」が英語になっただけですよね?
そのあたりでコミュニケーションエラーが起きる可能性は十分にあるので、注意すべき案件なのは間違いありません。
>遅刻魔さん
こういう知識は武器になりえますからね。強いけど、使い方を誤ると…(汗
イベントに参加するうえで役立つ知識ではありますので、正しくお使いいただけることを願います。
>310さん
磁石も最近見かけますから注意しないとマズいですねー^^;
>スタックに乗せるとき、ですね。
>対象は宣言しないとスタックに乗せられません。
呪文は、唱えることを宣言した時点でスタックに乗ります。
その後、モード選択や追加コストの支払いなどを宣言し、対象決定・宣言はその後。
対象を宣言する時点では、すでに呪文や能力はスタック上にあります。
(一般的な認識では、対象を決めコストも支払い終えたらスタックに置かれる、
だと思うけど、厳密には違うんですよね)
…まぁ、解決待ち(いずれかに優先権発生)の時点では、これらが前後していても
別段、影響はないのですが、“唱える”の手順からすればそうなるハズ。
2度も同じことが起きたということは「自分の宣言が問題があった」とは考えなかったのでしょうか?
そして、「手順の省略によって混乱が生じた場合、その省略された行動の一番最初まで巻き戻すこと。」とあるように相手に通じていないとわかった時、自ら宣言を巻き戻すことはされたのでしょうか?
省略の種類うんぬんよりルールを悪用して有利を得ようとしているように見えてしまいました。
特に、本記事の中で省略のしかたは事細かに説明しているのに、「混乱が生じた場合~」について触れていないのでなおのことそう思います。
件の対戦相手その2だった者です。
私の方からは宣言に問題なかったと言えます。
いつもなら攻撃宣言(コンバット)と言った時点で、「戦闘フェイズ開始時にそれタップで」と返していました。
本件では気持ちが落ち着いていなかったので、普段気にしないことにも気にするようになってしまい、あんなことをしでかしてしまいました。
むしろ、人によって省略する部分が違うから「ルールで省略タイミングを決めている」ことを、本記事で浸透させる意図だと思います。
他の人の記事でも「エンド前」という表現でお互いの認識が異なって円滑なプレイに支障が出た件もありましたので
細かい認識ミスがあったようですね…訂正感謝です(笑
>通りすがりさん
多少言い訳っぽくなりますが…「巻き戻し」については、大会の時点で私が知識不足だったことと、記事を書いた時点で自信を持って言い切ることが出来なかったため、触れませんでした。
確認がとれましたので、記事に追記しておきました。
私の悪意の有無については、「無かった」と断言いたします。
>ツキカゲさん
フォローありがとうございます。
この辺りはコミュニケーションエラーが発生しやすいことを、私ももっと肝に銘じておくべきでした。次から言い方変えます。