病気を未然に防ぎ、なっても早く回復するのに必要な「免疫力」。本書は、その仕組みを説明し、食事でいかに免疫力が高まるかをわかりやすく説く。
著者は西台クリニックの院長。臨床医として消化器系疾患約4000例を手術し、中でもがん患者を対象にした食事療法を考案、実践している。「限りなく無塩に近づける」「新鮮な野菜・果物の大量摂取」「動物性たんぱく質・脂肪の摂取制限」など、いくつかの原則を挙げ、どのような食事が免疫力を高め、がんを退治するのかが分かる。もちろん十分な睡眠や運動、体温を上げることも重要で、日ごろの生活がいかに反省すべきものかを痛感させられる。
そこで飲みやすいジュースから、と著者は勧める。私も毎朝ニンジンジュースを飲んでいる。気のせいか体調は良い。意識して野菜も多く取るようになり、慣れると美味に感じてくる。本書を読んで食生活を点検し、病気になりにくい体作りを始めてみては?大和書房。680円。【澤圭一郎】
〔都内版〕
毎日新聞 2011年1月27日 地方版