【A】輪郭線の表示についての簡単な方法は「FAQ61:Paint Shop Proで輪郭線をキレイに重ねる方法は?(初級編)」を参考にして下さい。
初級編ではものたりなくて、黒い輪郭線の中間調の部分=グレー部分もきれいに半透明化したいのに…と思う場合は、以下のような方法があります。
a:マスク機能を利用する その1(Paint Shop Pro8の場合)
(1)スキャナーで取り込んだ線画の画像を開き、メニュー:「カラー」→「増色」→「True
color」でフルカラー化しておきます。
(2)メニュー:「レイヤー」→「レイヤーに変換」を選択し、バックグラウンド属性を解除します。すると今まで「バックグラウンド」だった最下層レイヤが、デフォルトで「ラスタ1」という名の通常レイヤーに変わります。
(3)メニュー:「レイヤー」→「新しいマスクレイヤー」→「画像から」を選択。表示されるダイアログボックスには現在開いている画像のファイル名が表示されているはずです。ダイアログボックス表示項目の「マスクの作成元」に「イメージ全体の明度」を選択。「マスクデータを反転する」の項目にもチェックが入っていることを確認してから「OK」をクリックします。
(4)レイヤーウィンドウに「グループ−ラスタ1」というグループが自動作成されます。グループの下層内容は「マスク−ラスタ1」というマスクレイヤー、「ラスタ1」という通常レイヤーです。画像によっては全体が白っぽく何が描いてあるかよく分からないような状態になる場合もありますが、最後にはちゃんと色つきの線画が透明レイヤ上に再現されますので、焦らず作業を続けましょう。
(5)(4)の段階では、「マスク−ラスタ1」を選択していますが、これを「ラスタ1」レイヤーに選択し直します。レイヤーパレットの「ラスタ1」と書いてある場所をクリックして下さい。
(6)メニュー:「選択範囲」→「全て選択」の状態でDELキーを押し、いったん線画を削除します。その後、塗りつぶしツールで画面全体を塗りつぶします。このとき描画色に選んだ色が輪郭線の色になりますので、黒や焦茶色など、好きな色を選んで下さい。
(4)最後にメニュー:「レイヤー」→「結合」→「グループを結合」を選択。これで線画の白地部分を透明化出来ると思います。このあと、また線画の色を変えたい場合などは、レイヤーのプロパティで「透過領域の保護」をチェックして塗り直せば大丈夫です。
b:マスク機能を利用する その2(Paint Shop Pro6の場合)
(1)スキャナーで取り込んだ線画の画像を開き、メニュー:「カラー」→「増色」→「True
color」でフルカラー化しておきます。
(2)メニュー:「マスク」→「新規作成」→「イメージから」を選択。表示されるダイアログボックスで、「マスクの作成元」に「イメージ全体の明度」を選択。「マスクデータを反転する」の項目にもチェックが入っていることを確認してください。「OK」をクリックすると、線画の画像にマスクが適用された状態になり、画像の白地部分が透明色を表す市松模様に変化します。輪郭線の部分は明度が上がって白っぽい状態になります。画像によっては何が描いてあるかよく分からないような状態になる場合もありますが、最後にはちゃんと色つきの線画が透明レイヤ上に再現されますので、焦らず作業を続けましょう。
(3)線画部分の色味を修正します。メニューバー:「選択範囲」→「全て選択」の状態でDELキーを押し、いったん線画を削除します。その後、塗りつぶしツールで画面全体を塗りつぶします。このとき描画色に選んだ色が輪郭線の色になりますので、黒や焦茶色など、好きな色を選んで下さい。これで白っぽい状態が修正されました。
(4)最後にメニューバー:「マスク」→「削除」を選択。「このマスクを現在のレイヤーに統合しますか?」ときかれますので、「はい」を選択して下さい。
これで線画の白地部分を透明化出来ると思います。このあと、また線画の色を変えたい場合などは、レイヤーのプロパティで「透過領域の保護」をチェックして塗り直せば大丈夫です。
c:プラグインの使用
インターネットなどで提供されているPhotoshop用のフリーのプラグイン等を自分でダウンロードして、Paint
Shop Proに、いわゆる「線画の透明化」の機能を追加します。
Paint Shop ProはPhotoshop形式のプラグインに対応しているため、Photoshop用に提供されているフリーのプラグイン等はPaint
Shop Proでも使えます(すべてのPhotoshop用プラグインがPaint Shop Proでも完全に正常な動作をするとは断言できませんが)。
これらのツールのうち、線画レイヤーの透明化(白色の削除)を目的としたものを使うと、Paint
Shop Proでも、Photoshopと同じように線画の透明化が可能になります。同様に、その他、いろいろな機能も追加で利用できるようになる場合もあります。
興味のある方は、 How to CG>リンク>プラグイン のコーナーに関連サイトさまが紹介されていますので、そちらをご覧になって下さい。
ただ、いうまでもありませんが、これらのフリーツールのダウンロード・利用は、あくまでも使用する側が個人の責任において行うものです。
プラグインが何かよく分からない人、ダウンロードやインストールするのが不安なひとは、aまたはbの方法で透明化して下さい。
《補足》
aもbも「マスク機能を利用する」という点で、やってることは同じなのですが、Paint
Shop Proのバージョンアップによってコマンド名やメニューの位置がかなり変わってしまいました。そのため、旧バージョンでの手順から新バージョンの手順を類推することは初心者さんには難しそうと判断し、新旧両方のやり方を書いてみました。
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▽Paint Shop Pro6J〜
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