2011年1月30日3時3分
【ダボス(スイス東部)=倉重奈苗】菅直人首相は29日午後(日本時間同日深夜)、スイス・ダボスで米国人投資家ジョージ・ソロス氏と会談し、ソロス氏が関わっているインドネシアの森林保全計画に日本政府が支援を検討することを確認した。
会談でソロス氏は「インドネシアは森林伐採と、その後の泥炭地の火災により、大きな二酸化炭素排出国となってしまっている」と指摘。首相は「年内に(同国の)ユドヨノ大統領と会い、この問題を議論する」と応じ、今後どのような仕組みで協力していくか検討する考えを表明した。
日本の環境技術は評価が高く、具体的には日本とインドネシア間で今後進める森林保全事業にソロス氏の資金を活用することなどが想定される。首相は森林保全に再生エネルギーを活用することも提案し、ソロス氏は資金面で協力する考えを示したという。ただ、首相が一投資家と共同事業を確認するのは異例だ。
中東に駐在し、日々、中東の動きに接する川上編集委員が、めまぐるしく移り変わる中東情勢の複雑な背景を解きほぐし、今後の展望を踏まえつつ解説します。エジプトからの緊急報告も。