ウィキリークス:創設者「人間の戦いは個人対公的機関だ」

2010年12月4日 11時20分 更新:12月4日 11時28分

アサンジ氏=AP
アサンジ氏=AP

 【北米総局】米紙ウォールストリート・ジャーナルなどによると、アサンジ氏は1971年、オーストラリア東部クイーンズランド州生まれ。1歳の時に母親は地方を巡る劇団監督と結婚し、14歳までに37回の引っ越しを経験した。

 両親は徹底した反権力主義者で、「権威に対する不健全な敬意を染み込ませる」との信念から学校教育を否定し家で通信教育などを通じて学ばせた。16歳だった87年にコンピューターを買ってもらうと自らモデムを接続し、コンピューターネットワークを使いこなしたという。その後暗号を解読してさまざまなサイトに侵入することに興味を覚え、数人のハッカー仲間と米国防総省などへの侵入を繰り返した。

 メルボルンの大学で数学や物理を学んだ。一緒に働いた経験を持つ研究者は「非常に有能で、倫理や公正、政府が何をすべきかに強い関心があった」と振り返っている。

 18歳で結婚したが、20歳の時に、カナダの通信会社のシステムに侵入したことを契機に31件のハッキングの疑いで逮捕された。また、妻と不仲になり、子供の親権を求めた裁判闘争で髪が真っ白になったという。

 影響を受けた作家はカフカ、ケスラー、ソルジェニーツィンで、「人間の戦いは個人対公的機関だ」「真実や思いやりは公的機関の上下関係や不公正な利益供与によってゆがめられている」などが持論。スウェーデンやアイスランドなどを頻繁に行き来しているという。

 アサンジ氏はケニア警察当局による殺害行為を暴露したとして、09年に人権団体アムネスティ・インターナショナルの「国際メディア賞」(ニューメディア部門)を受賞した。

top

PR情報

アーカイブ一覧

 

おすすめ情報

注目ブランド