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平成23年2月1日
シャチの「ナミ」の死亡原因について

岐阜大学と名古屋港水族館とで行った、シャチ「ナミ」の解剖検査結果が出ましたのでお知らせいたします。
ナミの冥福を祈るとともに、ナミを愛していただいた多くの皆様に心よりお礼申し上げます。

病理組織学的診断
  1. 真菌性化膿性肺炎
  2. 第3胃における潰瘍形成(石の誤飲に伴う)
  3. 心筋線維化・変性(心不全を疑う)
  4. 全身の循環障害(心不全を疑う)
  5. 慢性腸炎
コメント:直接的な死因は真菌性化膿性肺炎で、真菌の種の同定については専門家に依頼する。また、第1胃、第2胃および第3胃における多量の石の誤飲は、第3胃における胃潰瘍、脾臓における出血を引き起こし、状態悪化の要因となったと考えられる。さらに、長期間の肺炎や胃における異物は、心臓にも大きな負担をかけていたと推測する。
細菌学的およびウイルス学的検査成績

何らかの要因による慢性肺炎

コメント:臓器から複数の様々な細菌が検出された。特に肺からの検出数が多数であったことから、複合性細菌性肺炎を起こしていたと考えられる。 この細菌性肺炎は、急性の肺炎ではなく、慢性肺炎であると見なされる。


(財)名古屋みなと振興財団 に「シャチ死亡に伴う調査委員会」を設置し、引き続き検証・検討を行います。

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