家族と犬と音楽とiPhoneと・・・

そんなことになるとは思っていませんでした。
でも、そういう目に会いました。

我が家は、息子も娘もヤマハ音楽教室で習っています。

小3息子はエレクトーン個人を昨年秋から始めたばかり。
娘は年少秋から始めた幼児科を修了し、現在は年長でエレクトーンジュニアでの個人レッスンを週2コマ取り、その時間内に同じ先生からピアノも教わっています(本来はエレクトーンの枠でピアノを教わるのはルール違反)。
ピアノもエレクトーンもコンクール予選に出る程度は弾けるレベルです。

昨年3月に引越しをしたものの、娘の幼児科とピアノ個人レッスンは遠い引越し前の教室(山野楽器)に通い続けていました。
が、通うのにクルマで片道1.5~2時間かかるのはやはり大変で、最寄り駅の地元楽器店が運営するヤマハ音楽教室を訪ねるも「コンクールに出すレベルまでは教えられない」と断られた末、幼児科修了間際の昨年9月に近く(クルマで30分弱)のヤマハ池袋店管轄の教室に、専門コースやコンクール指導もできて時間の合う先生が見つかったので、そこに移動したのでした。
この移動と同時に、息子は娘と同じ先生についてエレクトーンを始めました。

先日、隣町の自治体のジュニアピアノコンクール予選に娘が出たときに(予選は通りませんでした)ヤマハの先生が娘を見に来られたので、コンクール終了後それまでの指導のお礼方々先生を昼食にお誘いしました。その先生は結婚を控えているのですが、先生からこんな言葉を聞いたのです。

「3月末で彼(婚約者)の仕事に異動があったら、ついていくので引っ越す」
「子供ができたらヤマハの講師を辞めて育児に専念する」

引越しの範囲は不明。口ぶりからは仮に今の教室に通えなくなっても彼についていく、と受け取れたし、万が一早い時期に子供ができてしまうことも想定したら、意外と近いうちに今の先生には教えてもらえなくなる、と我々夫婦は理解しました。

それが9月時点でわかっていたなら、なぜ講師が変わる可能性を何も言わずに娘を引き受けたりしたのか?と内心呆れましたが、とにかくいずれ来る講師変更に対して手を打たなければ、と考え、妻は先生に

「エレクトーンは先生のご都合のいい時期に先生が信頼できる他の講師に引き継いでください」
「ピアノはヤマハのルール違反のところを受付に5月までと言われて無理に教えていただいていたので、こちらで先生を探します」

と丁重に伝えました。
恐らく昼食の席で「引越しや結婚があっても引き続きも〇〇ちゃんを指導しますから」と言ってもらえていれば、こんなに焦って引き継ぎのお願いはしなかったのですが、そんな言葉は一言もなかったので、いずれ交代してしまうのであれば早めに次の先生につけた方がいい、と考えました。子供たちも早く先生に慣れたほうがいいですし。

それでも、5月のJEF(ジュニア・エレクトーン・フェスティバル:全国規模のエレクトーンコンクール)の曲が決まり、練習も始まっていましたから、少なくとも5月までは今の先生に習うことになるだろう、くらいに思っていました。

ところが、先生からレッスン前日に携帯メールで

「管轄が同じ別の教室の一番ベテランの先生に変更する」
「2月からの移動もギリギリ間に合う」
「新しい曲でJEFを頑張って」
「□□くん(息子のこと)も同じ先生が楽でしょう」
「明日で最後。お待ちしています」

と突然一方的な連絡が来ました。
メールの文面は、どう読んでも「怒っている」か「なげやり」な感じでした。
もちろん妻は混乱しました。

ちょっと待て。こんなことあっていいのか?
これはどう考えても「クビ」ってことだろう。
JEFの練習は始まっているのに、指導放棄、曲も剥奪で、こんな無責任なことあっていいのか?
どうしたら、勝手に明日で最後にできるんだ?
ヤマハの受付も通さず、一度も会ってもいないのに、勝手に次の先生を決めていいのか?
先生から直接こういう連絡が来るっておかしくないか?
レッスン前日にこんな扱い受けて、明日どの顔でレッスンに行けるんだ?
確かに妻とは今後の指導についてメールでやりとりしていたが、こちらから何も無礼なことは書いていないのに、どういう文脈でこういうメールが書けるんだ?

どう考えてもこの先生おかしい。
翌日、妻は子供たちと最後のレッスンに行こうとしましたが、あまりにバカげているので休ませました。
そして妻がヤマハの受付担当に連絡しました。
受付担当はこちらの話を聞くと、

「講師変更を講師が直接連絡することはあり得ない」
「講師変更をするにしても、こんな短期間に、親御さんに相談なく変更することもない」
「話を聞いてやってくれ、とは担当講師から言われたが、別の教室のベテラン講師には稼働確認もとっていない」
「15日締めなので、通常なら変更は2月に間に合わない」

ヤマハの受付には先生の行為が明らかにおかしいことを認めていただき、こちらに非がなく、むしろ被害者であることも理解してもらえました。

よくあるクレーム程度の話で済まされてはたまらないので、私も教室のマネージャーの方と電話で話し、その上司の方と先生と三者で会ってもらえるようお願いしました。ヤマハ側はこの件をきちんと問題視してくれたため、最終的には会わずに済ませましたが。

我が家をクビにした先生には、妻は大なり小なり不満を持っていましたが、それらは腹に収めてすべて先生なりの指導方法や性格だと思うようにして、先生やヤマハの受付に訴えることは一切していませんでした。

これまでのやりとりや先生の言動を振り返って夫婦で出した結論。
恐らく、自分を好きとか大切、必要と言わせて常に自分が愛されたいタイプの人間なんだろう、もう一度指導して下さい、と言われたかったんだろう、と。

先生のあり得ない行為は認めてもらったものの、コンクール予選等の行事が一緒なので、今後先生と顔を合わせることを考えると別の教室であっても同じエリア内には居られるわけもなく、クビになった状況に変わりはありません。
次の講師を探し始めました。

妻は引越し前にお世話になっていた山野楽器の幼児科の先生に相談しました。
その先生は娘の今後を思って非常に心配してくださると同時に、そんなひどい講師はありえない、きちんと報告しなければいけないしこちらからも講師の組織に報告する、自分はピアノ出身なので〇〇ちゃんのレベルではもうエレクトーンの指導はできないが、別エリアのヤマハにコンクールで何人も全日本大会に入賞者を送り出している優秀な先生がいるので聞いてみます、と言ってくださいました。

いや、うちの子はそんなすごい先生じゃなくていいんですけど、と思いつつ妻は全てお任せすることしました。果たしてどうなることやら。
うまく新しい先生が見つかるといいのですが。

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追記:

娘のエレクトーンは、幼児科でお世話になった先生のご助力で、紹介していただいた優秀な先生に決まり、その先生がいる別エリアのヤマハへの移動が決まりました(ここもヤマハ池袋店管轄ですが)。

ピアノの方は、地元で出張レッスンしてくれるピアノの先生の体験レッスンを受け、娘の優れたところをすぐに見抜いてくださったので、当面この先生のレッスン を受けることになりました。某ピアノコンクールの関東エリア大会本番が間近だったので、その指導もして下さってとても助かりました。
このピアノの先生、2人のお子様をお持ちながら自宅・出張での指導や伴奏ピアニストとしても活動されている他、楽器も響板の質のよいオールドヤマハグランドにスタインウェイのハンマーと弦を張った改造ピアノを製作してもらうなど音へのこだわりも強く、音楽性も技術も高い先生だったので、こんな先生が地元にいるんだぁ、とびっくりしまし た。

あと、一緒にクビになった小3息子。

全日本エレクトーン指導者協会に、息子が1人で通える範囲の個人宅レッスンまたは出張レッスンができる先生がいないか問い合わせたものの、なかなか見つかりませんでした。

そこで、コンピュータミュージックの教室をされている我が家の隣のお宅のご主人が、ネム音楽院(現在のヤマハ音楽院)出身で、過去にエレクトーンで3級取得、コンクールやヤマハ音楽 教室での指導経験もあるそうで、以前立ち話をした時に「楽しく弾く程度のレベルなら教えられますよ」と仰っていたので、息子のエレクトーンを教えに来ていた だけないか尋ねてみました。
すると、前向きなお返事をいただき、先生・生徒の相性もあるので一度会ってみてからご相談、ということになりました。

子供たちのピアノとエレクトーン、なんとか大きなブランクなく次にいけそうです。

例のおかしな先生の行動や言動は、専門家ではないのでもちろん勝手に断定すべきではありませんが、自己愛性パーソナリティ障害に当てはめると説明がつく部分が多いことがわかってきました。かなり周囲を振り回す性格だったということのようです。やれやれ。

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追記その2:

なんと、例のおかしな先生から我が家にお手紙が来ました。
ヤマハの講師としてではなく、差出元は先生個人の住所でした。
内容は、一応謝罪の言葉もありましたが、それよりも自己弁護の言葉が並んでいました。

憤慨しました。こんな状況になって今更言い訳か!?
生徒をクビにして騒動を起こしておいて、保護者に言い訳の手紙を送るなんて、社会常識を知らないというか、無神経というか。
ようやく子供たちの先生もほぼ固まってきたところに、再び怒りがこみ上げてきてしまいました。

妻はヤマハの受付に別件で電話した際に、先生から手紙が来たことを伝えたところ「直接のやりとりを禁じたのに勝手に手紙を出して」「返信しないで下さい。今後動向は監視します」と受付担当も憤慨していたそうです。そりゃそうでしょう。

手紙に書かれた言葉。

「本当はやめてほしくなかった、先生お願いします、と言ってほしかった。」

なんだ、やっぱり自分を認めてほしかったのか。
クビにしておいて、許せるわけないじゃないか。ありえない。
こんな厄介な先生から離れることができたから、よかったよね、と夫婦で話しました。

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