一部報道で資金ショートが伝えられているナチュラルグループ本社。同社は昨年11月、港区高輪の本社ビルから品川区五反田および港区芝公園の2カ所に事務所を移転した。その頃、一部では「数百万円の家賃が負担なのだろう」という噂が流れていた。
NET-IBではこのほど、ナチュラルグループ本社の取引先各社に取材を進めた。同社の不振は取引先各社に広がっているようで、知らない人はいない様子だ。昨年12月までは入金があったものの、1月分が入金されなかったという都内某社の担当者は次のように語った。
「直接聞きに行ったけれど、1月中はどこにも支払っていないらしい」。
また、現金で取引を行なっていたある食品メーカーは「12月末までは通常通りの支払いがあったが、1月中に関してはまだ支払われていない」とのこと。同社を信用して取引きを続けている企業の悲鳴は、数知れないようだ。
さらにゴマの加工を行なっている某社は、「去年の末、噂を聞いて早い段階で取引をストップした」という。昨年の段階で情報を仕入れ、素早く対応することで被害を食い止めようとした企業も多そうだ。
20件におよぶ今回の調べでは、少なくとも何の問題も抱えずに取引しているという話は1件も聞くことができなかった。ナチュラルグループ本社には今も電話が殺到しているようで、何度かけても通話中か呼び出し音が空しく音を立てるばかり。
さて、次回は同社の業績推移と決算内容について見てみる。