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アンドロイド搭載タブレット、iPadのシェア切り崩し

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(原文の訂正により、第7段落の「サムスン幹部は、ある投資銀行アナリストの質問に答え、消費者に実際販売された台数が「かなり少ない」ことを認めたが」を「サムスン幹部は、ある投資銀行アナリストの質問に答え、消費者への実際の販売が「順調に推移している」としたものの」)に修正します。以下は修正後の記事です)

 調査会社ストラテジー・アナリティクスによると、2010年第4四半期の世界のタブレット型端末の出荷高は970万台と、前四半期の440万台から2倍以上に増えた。米アップルの「iPad(アイパッド)」が75%のシェアを占めているが、グーグルの携帯端末向け基本ソフト(OS)「アンドロイド」を搭載した端末がシェアを伸ばしている。

 アップルのシェアは前四半期の96%から75%に落ち込んだ。アンドロイド搭載端末のシェアはわずか2.3%から22%にまで拡大した。

イメージ Reuters

サムスン電子の「ギャラクシー・タブ」

 ストラテジー・アナリティクスのディレクター、ニール・モーストン氏は韓国サムスン電子の「ギャラクシー・タブ」が「数十カ国で発売され、積極的に宣伝を行っており、アンドロイド成功の立役者になっている」と語った。

 その上で同氏はメーカーがアンドロイドについて「低コストだと認識している点」と、動画投稿サイトの「ユーチューブ」や地図情報サービスの「グーグルマップ」といった各種のメディアサービスに魅力を感じていると指摘した。グーグルは同社システムのユーザーを増やすことで携帯端末向け広告市場でのシェアを伸ばすことを目指しているため、アンドロイドをメーカーに無償で提供している。

 アップルは最近、2011年度第1四半期(10~12月)のiPadの出荷高が730万台となり、前四半期の420万台から増加したと発表した。

 一方、サムスンのiPad対抗機の売り上げは、同社が当初発表していたほどではない。同社は昨年12月初旬、ギャラクシー・タブの販売台数が100万台に達したことを明らかにし、予想以上の勢いで売れていると述べていた。1月初めには販売台数200万台達成を発表した。

 しかしサムスンの幹部は28日の決算発表の際、これらの数字が消費者に実際販売された台数を示しているわけではなく、昨年9月に公式発売されて以降、世界中の携帯電話会社や小売店に出荷された台数であることを明らかにした。サムスン幹部は、ある投資銀行アナリストの質問に答え、消費者への実際の販売が「順調に推移している」としたものの、詳しい数字は明らかにしなかった。

 同幹部はサムスンが2011年の売り上げに「非常に楽観的」な見方をしていると述べたが、詳細な見通しは公表しなかった。同幹部は「ご承知の通り、タブレットは比較的新しい製品なので、数値目標を設定する前にどの程度市場が発展するかを見る必要がある」と語った。

 サムスンの広報担当者は31日、「大部分のメディアがギャラクシー・タブについて『注目に値する成果』を上げていると評価している」と述べ、「サムスンも同じ評価だ」と付け加えた。

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日本版コラム〔2月1日更新〕