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城南113年目の夢舞台

出場決定の吉報に喜びを爆発させる選手たち(城南高で)

 県立城南高が21世紀枠で選抜高校野球大会に初出場することが決まった28日、徳島市城南町の同校では選手26人が、「甲子園に行くぞー」と体をぶつけ合って喜んだ。県内で最も古い創部113年目での快挙とあって、森恭仁(やすひと)監督(43)は「城南の歴史の扉を開いたのはお前らだ」と祝福した。県勢の同大会への出場は、昨年、同じく21世紀枠で県立川島高が出場しており、2年連続。(畑中俊、楢崎基弘)

 同校では午後3時過ぎに校長室に電話で吉報があり、岡田啓二校長が緊張した表情で、「謹んでお受けします」と返答。廊下で結果を待っていた保護者らが歓声を上げた。

 岡田校長はグラウンドで練習を中断した選手たちに、「甲子園出場の連絡がありました。目標に向け、しっかり練習を」と激励。選手たちは「ありがとうございました」と頭を下げ、喜びを爆発させた。指を突き上げて「よっしゃ、甲子園だ」と叫び、笑顔の森監督を何度も胴上げした。

 旧徳島中で、県尋常中に改称後の1898年創部。グラウンドは他部と共用で狭く、進学校とあって平日の練習時間は2〜3時間と短く、甲子園への道は遠かった。バックネットに向かってフリーバッティングをするなど工夫し、県内屈指の打撃力を培った。昨年の秋季県大会は5試合で計53得点の圧倒的な攻撃力で優勝。四国大会に初出場した。

 森監督は「今までは甲子園に行くのが目標だったが、それで終わるチームではない。勝ち進めるよう雰囲気を高め、練習を重ねたい」と話し、出口翔一朗主将(17)は「甲子園出場という願いがかなって本当にうれしい。はつらつとしたプレーを見せたい」と意気込んだ。

知事「練習の成果を」 飯泉知事は「文武両道を実践する選手の精進が認められての快挙。地域で愛される伝統校の、新たな歴史を築く大きな一歩になると思います。甲子園では徳島県立高校の誇りを胸に、日頃積み重ねた練習の成果を存分に発揮して」などとコメントを寄せた。

2011年1月29日  読売新聞)
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