広島県内で2010年に発生した振り込め詐欺は計81件で、被害額は4806万円だった。認知件数、額とも記録を集計し始めた04年以降で最少となった。一方で、警察官を装うなりすまし詐欺が多発しており、県警は引き続き警戒を呼び掛けている。
手口別でみると、多重債務者を狙った融資保証金詐欺が7件と前年の50件から激減。被害額も1647万円から885万円に半減した。架空請求詐欺も被害額が1816万円と、前年の5965万円から大幅に減った。
一方、なりすまし詐欺は前年と同じ21件起き、被害額は2105万円に上った。うち12件が警察官を装って電話し、自宅を訪れてキャッシュカードなどをだまし取る手口だった。現金計1840万円が引き出された。
警察官を装う詐欺は今年に入って計3件発生し、324万円が引き出された。県警は「被害全体は減少傾向にあるが、訪問型など巧妙な手口が増えている」としている。
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