(cache) 開門差し止め求め提訴へ 諫早干拓問題、長崎の地元住民 - 47NEWS(よんななニュース)
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  • 開門差し止め求め提訴へ 諫早干拓問題、長崎の地元住民

     国営諫早湾干拓事業(長崎県)をめぐり、潮受け堤防の開門調査に強く反対している地元の商工団体や干拓地の営農者らでつくる「諫早湾防災干拓事業推進連絡本部」は1日、同県諫早市で会合を開き、国に開門差し止めを求める訴訟を起こす方針を決めた。

     本年度中の提訴も視野に、近く訴訟の支援団体を設立し、原告団の人選など準備を進める。原告団は農地をリースされている干拓地の営農者は加わらず、干拓地に隣接する標高が低い地域の住民や農家らが主体となる。

     菅直人首相が5年間常時開門を命じた福岡高裁判決で上告を断念したのを受け、長崎県の中村法道知事も昨年12月、干拓農地を所有する県農業振興公社が原告となる差し止め訴訟を検討する考えを表明している。

     連絡本部の1日の会合には約40人が参加し、長崎県の担当者が、県の公開質問状に対する1月31日の菅首相の回答について説明した。開門に際し、水害や農業用水に海水が流入する問題などで具体的な対策が示されなかったことに、参加者から「首相は地元の実情を無視して無責任な判断をした」などと不満が噴出した。

     前諫早商工会議所会頭の栗林英雄本部長(75)は「住民の安心、安全を守るためにみんなで支え合って開門を阻止したい」と話した。

      【共同通信】