忙しすぎた?? 体調崩してダウン中のマリリンです。
ちょっと小康状態なので、ごろごろしながら、ブログを更新してみる。
先日友人から、「野菜をしっかり摂取しているのに、蕁麻疹が出た。どうして?もしや野菜ばっかり摂取しすぎた?」と相談がありました。
その子は、美意識も高く、サプリメントも欠かさず摂取し、天然素材にこだわって生活している友人です。
なのに、どうして肌トラブルが出たのでしょうか。
まず、「どうして健康には野菜」と言われるかについてですが、もちろん、野菜には、ビタミン・ミネラル・食物繊維が豊富に含まれますが、それだけではありません。野菜の持つ「ファイトケミカル」という成分が、非常に栄養として重要です。
ファイトケミカルは植物が虫や紫外線などから身を守るために発達した、植物独自の物質で、ファイトケミカルを人間が摂ることにより、体内で強力な抗酸化力を発揮してくれるのです。
ファイトケミカルは植物のもつ色、味、香りなどから分類され、摂取するファイトケミカルにより得られる効果が異なります。 7色のファイトケミカルを、さまざまな野菜を食べることで、バランス良く摂取していくことが大切です。
しかし、ファイトケミカルの摂取には、ちょっとした注意も必要。
「緑のファイトケミカル」を含む海藻や野菜に含まれる食物繊維が、肌の新陳代謝に重要な亜鉛の吸収を妨げてしまうことがあります。
亜鉛は鉄やカルシウムなどと同じ身体に必要な16種類のミネラルの1つで、体内では亜鉛を作り出すことができないため食事で補う必要があります。
緑のファイトケミカルばかりを大量摂取すると、亜鉛が不足してしまうことがあるのです。
しかしこれは、「野菜を摂ったら、亜鉛が不足するから、ちょっと摂取を控えよう」ということではありません。
そもそも、近年販売されている野菜は、昔の野菜に比べて、栄養価自体が格段に低下しており、「野菜を摂りすぎている」と自覚していても、実際のところは、野菜不足であることがほとんど。
かといって、市販のサプリメントに含まれる合成ビタミンや合成ミネラルだけでは、高い抗酸化力を持つファイトケミカルが不足してしまうケースのほうがほとんどです。
「野菜をしっかり摂取していて、ファイトケミカルもバッチリなのに、なぜか肌が荒れる」という人は、ファイトケミカルによる亜鉛の吸収不足よりも、以下のことが原因である場合がほとんどなので、チェックしてみてください。
1.アルコールの摂取量が多い
体内に入ったアルコールは肝臓で分解されますが、分解酵素は亜鉛によって働くためアルコールを大量に摂ると食事で摂取した亜鉛が使われて不足します。
2.喫煙
タバコを吸うと体内で活性酸素が大量に発生し、この活性酸素を撃退するために亜鉛が大量に使われてしまいます。
3.ストレス
ストレスを感じると脳で興奮性の神経伝達物質が分泌しますが、亜鉛はこの神経伝達物質の分泌を抑制するために使われます。
よって、ストレスが多いと脳で亜鉛が大量に使われてしまいます。
4.レトルト加工食品の摂取が多い。食品添加物を有意に人より多く摂取している。
食品添加物である「フィチン酸」は、有意に亜鉛の吸収を低下させてしまう作用があるので要注意。添加物は、レトルト食品だけでなく、出来あいのお惣菜や調味料にも含まれます!!
5.タンパク不足
また、亜鉛は、肉類等にも多く含まれます。(ベジタリアンの人が亜鉛不足になりやすいのは、肉類からの亜鉛不足が原因)
牡蠣やレバーなどには亜鉛が多く含まれていますが、毎日食べるのは大変です。
そこで、亜鉛を豊富に含んでいる肉を食べることがオススメ。
1mgの亜鉛を摂るには鶏肉ササミ40g(串焼き1本)、豚肉肩ロース25g(生姜焼き1枚)、牛肉肩ロース18g(1切れ程度)で十分。
100gの亜鉛量は牛脂身だと1.1g、赤身肉だと5.5mgと脂肪の少ない赤身の方がたくさん亜鉛を含んでいます。
また、肉に含まれる動物性たんぱく質の中のシスチンとヒスチジンというアミノ酸には亜鉛の吸収を良くする働きがあります。
さらに、体内に吸収された動物性たんぱく質は、亜鉛が全身にくまなく行き渡るようにする働きを持っています。
亜鉛を多く含む食品は他に、ウナギ、大豆、納豆、豆腐、そば、緑茶など。また、胚芽や米ぬかにも多く含まれます。
「亜鉛不足」に心当たりがある方は、玄米食を試してみるのもおすすめ。
昔の人は玄米を食べていたので自然と亜鉛を摂っていましたが、精米して食べる現代人は、亜鉛という栄養素をみすみす捨てていることになります。
ちなみに、亜鉛不足の症状は、蕁麻疹や肌荒れ以外には、抜け毛や髪のぱさつき、爪が弱くなる、味覚障害などがあります。
肌荒れなどがなくても、「何を感じても薄味に感じる」「いつも口の中が苦い気がする」などの症状があったら、亜鉛不足を疑ってみてください。
相談してきた友人は、「野菜を摂りすぎで肌トラブルができた」のではなく、おそらく、野菜を摂取しているからと、タンパク摂取をおろそかにしたり、過度のストレスがかかった生活をしていたりなどで、亜鉛不足を誘発したのだと思います。
ちなみに、ファイトケミカルが亜鉛の吸収を妨げることで起こる亜鉛不足よりも、ファイトケミカルによって、体に抗酸化力がついて免疫力がアップすることのほうが、美容と健康には遥かに意義があります。
野菜をしっかり摂取しましょう。
どうしても野菜が摂れない、という方は、ファイトケミカルを含有する天然サプリメントを探してみてはいかがでしょうか。