中大教授殺害:元教え子に懲役18年 東京地裁判決

2010年12月2日 15時53分 更新:12月2日 21時19分

山本竜太被告
山本竜太被告

 中央大理工学部教授の高窪統(はじめ)さん(当時45歳)に対する殺人罪に問われた元教え子の無職、山本竜太被告(29)の裁判員裁判で、東京地裁は2日、懲役18年(求刑・懲役20年)の判決を言い渡した。今崎幸彦裁判長は被告が事件当時、強い思い込みが現れる「妄想性障害」で心神耗弱状態だったと認めたうえで「妄想がなければ事件はなかったが、落ち度の全くない教授を殺害した行為は理不尽で、結果は重大だ」と述べた。

 山本被告が公判で「教授は自分に嫌がらせする『団体』の中心人物だと思った」と述べた点について、判決は「妄想の影響が非常に大きい」と認定。一方で、凶器を作製したり現場を何度も下見して準備した点などは「一度決めたらやり遂げる被告の性格の表れで、妄想の影響は限られていた」と指摘した。【伊藤直孝】

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