2011年01月31日00時47分
やはり「改革フォーラム21」の「預金金利収入ゼロ」は異常だ(「改革国民会議」の場合との比較)
(1)昨年11月末には、旧「新生党」から政治資金を受けて貯蓄していた政治団体「改革フォーラム21」が、2009年の衆議院解散時に、小沢一郎氏が代表を務める政党支部を迂回し、同氏の資金管理団体「陸山会」に政治資金3億7000万円が還流していた問題を取り上げた。
また、昨年12月初めには、小沢一郎氏は「陸山会」に3億7000万円を貸し付け、2日後に違法な迂回献金で返済を受けていた問題を取り上げた。
さらに、その10日後には、小沢一郎氏の実質的財布だった「改革フォーラム21」の繰越金約7億円なのに預金金利ゼロが異常であることを指摘した。
(2)ここでは、最後の問題、すなわち、「改革フォーラム21」は1996年以降は約7億円前後の繰越金が毎年あると政治資金収支報告書で報告しているのに「預金利子」収入が2008年までの13年間に1円も計上していなかったという問題を、再度取り上げる。
すでに紹介したが、訂正の報告等がなされているが、「預金利子」収入がゼロという報告は、単純な記載ミスとも思われない。
というのは、1995年12月末に9000万円の金銭信託がなされ、その配当金が翌年以降1999年までは1円単位まで記載されているからである。
また、マスコミの報道等によると、平野貞夫氏は、2007年から「改革フォーラム21」の会計責任者になっており(2006年分の政治資金収支報告書の提出時の会計責任者は平野氏である)、2009年まで会計責任者を務めたようである(2009年分の政治資金収支報告書の提出の時には別人が会計責任者として報告されている)が、途中から会計責任者になっているとはいえ、7億円近い政治資金を繰越していながら、「預金利子ゼロ」の異常さに気づかないはずはないからだ。
(3)というのは、平野氏は、政治団体「改革国民会議」の会計責任者も務めており、2007年分のその政治資金収支報告では「前年からの繰越額」が約11億6652万円で「預金利息」収入が「474,965 H19.2.10 りそな銀行」「883,941 H19.8.11 りそな銀行」と報告していたし、
また、2008年分の政治資金収支報告書では「前年からの繰越額」が約11億1104万円で「預金利息」収入が「902,704 H20.2.9 りそな銀行」「875,481 H20.8.9 りそな銀行」と報告していたし、
2009年分の政治資金収支報告書では「前年からの繰越額」が約10億5679万円で「預金利息」収入が「593,936 H21.2.14 りそな銀行」「165,360 H21.8.15 りそな銀行」と報告していたからである。
(ただし、「改革国民会議」の預金利息額の妥当性については、ここでは検討しない)。
なお、「改革国民会議」の2007年分〜2009年分の政治資金収支報告書は以下で見ることができる。
http://www.soumu.go.jp/senkyo/seiji_s/seijishikin/contents/101130/11390014.pdf
http://www.soumu.go.jp/senkyo/seiji_s/seijishikin/contents/090930/000013300.pdf
http://www.soumu.go.jp/senkyo/seiji_s/seijishikin/contents/000025226.pdf
(4)にもかかわらず、「改革フォーラム21」の2006年の政治資金収支報告書では、「預金利子」収入は記載されておらず、2007年の政治資金報告書でも「預金利子」収入は記載されていなかったし、「前年からの繰越額」はわずか1万1418円だった。
億単位の繰越金のある両政治団体の会計責任者を務めていた平野氏が、一方の団体では一応きちんと預金金利を報告し、他方の団体では預金金利ゼロの異常を見過ごすことなどありえないだろう。
また、約7億円を13年間も現金で保管することも考えられない。「いざというときに小沢一郎氏のために使用する」のであれば、預金金利で少しでも増やすからだ。
(5)そして、すでに指摘したように、突如、2008年分に預金金利収入が報告されるが、それは西松建設OBらによる政治団体政治献金問題で、小沢一郎民主党代表の資金管理団体「陸山会」などが家宅捜索された後だったし、2007年分の報告書の預金利子の収入等が訂正されたのも、家宅捜索の後だった。
(6)常識で考えれば、約7億円は、とっくの昔になくなっており、家宅捜索を受けたがゆえに、どこかに隠し持っていたカネ、つまり裏金約7億円で補填したのだろう。裏金であれば、現金で隠し持っていることはありうるだろう。
(7)平野氏は、すでに紹介したように小沢氏のために3億7000万円を寄付したことをマスコミの取材で認めている。
つまり、小沢氏側と共謀して違法な迂回献金をしたことを「自白」しているのだ。となると、裏金約7億円とそれによる補填も両者は共謀したのであろう。
(8)この疑惑について、小沢一郎氏は、主権者国民に対し、いまだに何らの説明責任を果たしてはいない!
幾つかのマスコミの取材を受け、あるいはマスコミに登場しているが、小沢氏は積極的に説明していないのではなかろうか!?
聞き手も質問してはないのではなかろうか!?
また、昨年12月初めには、小沢一郎氏は「陸山会」に3億7000万円を貸し付け、2日後に違法な迂回献金で返済を受けていた問題を取り上げた。
さらに、その10日後には、小沢一郎氏の実質的財布だった「改革フォーラム21」の繰越金約7億円なのに預金金利ゼロが異常であることを指摘した。
(2)ここでは、最後の問題、すなわち、「改革フォーラム21」は1996年以降は約7億円前後の繰越金が毎年あると政治資金収支報告書で報告しているのに「預金利子」収入が2008年までの13年間に1円も計上していなかったという問題を、再度取り上げる。
すでに紹介したが、訂正の報告等がなされているが、「預金利子」収入がゼロという報告は、単純な記載ミスとも思われない。
というのは、1995年12月末に9000万円の金銭信託がなされ、その配当金が翌年以降1999年までは1円単位まで記載されているからである。
また、マスコミの報道等によると、平野貞夫氏は、2007年から「改革フォーラム21」の会計責任者になっており(2006年分の政治資金収支報告書の提出時の会計責任者は平野氏である)、2009年まで会計責任者を務めたようである(2009年分の政治資金収支報告書の提出の時には別人が会計責任者として報告されている)が、途中から会計責任者になっているとはいえ、7億円近い政治資金を繰越していながら、「預金利子ゼロ」の異常さに気づかないはずはないからだ。
(3)というのは、平野氏は、政治団体「改革国民会議」の会計責任者も務めており、2007年分のその政治資金収支報告では「前年からの繰越額」が約11億6652万円で「預金利息」収入が「474,965 H19.2.10 りそな銀行」「883,941 H19.8.11 りそな銀行」と報告していたし、
また、2008年分の政治資金収支報告書では「前年からの繰越額」が約11億1104万円で「預金利息」収入が「902,704 H20.2.9 りそな銀行」「875,481 H20.8.9 りそな銀行」と報告していたし、
2009年分の政治資金収支報告書では「前年からの繰越額」が約10億5679万円で「預金利息」収入が「593,936 H21.2.14 りそな銀行」「165,360 H21.8.15 りそな銀行」と報告していたからである。
(ただし、「改革国民会議」の預金利息額の妥当性については、ここでは検討しない)。
なお、「改革国民会議」の2007年分〜2009年分の政治資金収支報告書は以下で見ることができる。
http://www.soumu.go.jp/senkyo/seiji_s/seijishikin/contents/101130/11390014.pdf
http://www.soumu.go.jp/senkyo/seiji_s/seijishikin/contents/090930/000013300.pdf
http://www.soumu.go.jp/senkyo/seiji_s/seijishikin/contents/000025226.pdf
(4)にもかかわらず、「改革フォーラム21」の2006年の政治資金収支報告書では、「預金利子」収入は記載されておらず、2007年の政治資金報告書でも「預金利子」収入は記載されていなかったし、「前年からの繰越額」はわずか1万1418円だった。
億単位の繰越金のある両政治団体の会計責任者を務めていた平野氏が、一方の団体では一応きちんと預金金利を報告し、他方の団体では預金金利ゼロの異常を見過ごすことなどありえないだろう。
また、約7億円を13年間も現金で保管することも考えられない。「いざというときに小沢一郎氏のために使用する」のであれば、預金金利で少しでも増やすからだ。
(5)そして、すでに指摘したように、突如、2008年分に預金金利収入が報告されるが、それは西松建設OBらによる政治団体政治献金問題で、小沢一郎民主党代表の資金管理団体「陸山会」などが家宅捜索された後だったし、2007年分の報告書の預金利子の収入等が訂正されたのも、家宅捜索の後だった。
(6)常識で考えれば、約7億円は、とっくの昔になくなっており、家宅捜索を受けたがゆえに、どこかに隠し持っていたカネ、つまり裏金約7億円で補填したのだろう。裏金であれば、現金で隠し持っていることはありうるだろう。
(7)平野氏は、すでに紹介したように小沢氏のために3億7000万円を寄付したことをマスコミの取材で認めている。
つまり、小沢氏側と共謀して違法な迂回献金をしたことを「自白」しているのだ。となると、裏金約7億円とそれによる補填も両者は共謀したのであろう。
(8)この疑惑について、小沢一郎氏は、主権者国民に対し、いまだに何らの説明責任を果たしてはいない!
幾つかのマスコミの取材を受け、あるいはマスコミに登場しているが、小沢氏は積極的に説明していないのではなかろうか!?
聞き手も質問してはないのではなかろうか!?
法学者。専門は憲法学。神戸学院大学実務法学研究科(法科大学院)教授。
上脇博之 ある憲法研究者の情報発信の場 最新記事
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