県が安房地域の救急救命センターに指定している鴨川市の亀田総合病院(許可病床925)で正月以降、高齢者を中心とする患者の急増などでベッドがふさがり、緊急性の低い救急患者の入院を断るケースが起きている。病院側は、患者が増え続ければ運営に支障をきたしかねないとし、不要不急の診療を控えるなど節度ある受診を呼びかけている。
病院内で31日会見した亀田信介院長らによると、重い外傷など特別な処置が必要な急患は何とか受け入れ、救命救急センター機能は維持している。だが、空きベッドや医療体制を確保するため重篤でない急患のほか、他の病院から転院を希望する患者などの入院を断るケースが起きているという。
亀田院長は「冬季の患者増は3年ほど前からの傾向で、年々ひどくなっている」と説明。ベッド不足の原因にはインフルエンザや肺炎の流行など季節的な要因のほか、安房地域外の患者を受け入れていることなどを挙げ、「県内や首都圏で医師や看護師が不足し、医療需要に対して提供される医療サービス量が不足している」とも指摘。国や県の抜本的な対策や国民的な議論が必要だと訴えた。【森有正】
毎日新聞 2011年2月1日 地方版