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小沢氏強制起訴に強気 闇将軍にもなれる

 民主党の小沢一郎元代表(68)が1月31日、自身の資金管理団体の土地購入をめぐる収支報告書虚偽記入事件で、東京第5検察審査会の起訴議決に基づいて強制起訴された。検察審査会による国会議員の強制起訴は初めて。小沢氏は会見し「何ひとつやましいことはない。裁判で無実は明らかになる」と、戦闘宣言。離党も議員辞職も否定した。一方で、政治生命を保つためにあえて離党→剛腕の原点に戻り、水面下で“闇将軍”として影響力を保つ道を選ぶとの指摘もある。

 強制起訴決定時、都内の個人事務所にいた小沢氏は午後6時、議員会館に現れた。100人以上の報道陣で埋まった部屋を見渡し、「おー、いっぱいだね」とにっこり。実際に強制起訴が決まると動揺の色を隠せない永田町で、「主役」だけは余裕の表情だった。

 小沢氏は「一刻も早く無罪判決を獲得したい」と、潔白を強調して検察との全面対決を宣言。「検察の起訴のように、有罪の確信があって行う起訴とは異質。法廷で白黒をつけるための起訴だ」と、検察審査会への不快感もにじませた。「国民の生活が第一という約束を、中途半端にはできない」。公判開始は早くても9月ごろからとみられ長期化も予想されるが、活動継続への意欲も強かった。

 今後焦点になるのが、執行部による処分。小沢氏は「民主党議員として一生懸命努力したい。要請があれば、地方行脚も国会活動もしたい」と、離党も議員辞職も否定。淡々とした口調ながら、執行部をけん制した。ただ、長年小沢氏を取材してきた政治評論家の浅川博忠氏は「世論や党内の状況が自分に不利だと感じれば、政治生命を守るため、あえて離党に踏み切るのではないか」と述べた。

 「グループの議員は党内に残し、単独で離党する。無所属なら党からの批判もかわせるし反転攻撃もやりやすい」のが理由という。「今のままは、11年度予算案の年度内成立は厳しく、菅首相はいつまでもつか分からない。裁判の結果が出るころ、執行部は退陣している。無罪になれば堂々と復党すればいい」と指摘。「党内の親小沢勢力や亀井静香氏らとも連携し党外から執行部を揺さぶり、ポスト菅レースにもかかわる。師と仰いだ田中角栄元首相もロッキード事件で自民党を離党したが、“闇将軍”の座は守った。それと同じように」と述べ、小沢氏が水面下に潜り、影響力を行使する道を模索する、との見方を示した。

 「百術は一誠に如(し)かず」。小沢氏は会見で、「百の術策も1つの誠意には及ばない」の意味を持つ座右の銘を引用、活動継続に意欲を示した。最近はメディアの露出が多いが、剛腕最盛期には水面下で政局を動かした。約40年にわたる政治家人生の分岐点にいる今、生き残りをかけて「剛腕の原点」に戻る可能性もあるかもしれない。【中山知子】

 [2011年2月1日8時31分 紙面から]


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