内山左一本V3右拳骨折疑い/ボクシング
<プロボクシング:WBA世界スーパーフェザー級王座戦>◇1月31日◇東京・有明コロシアム
王者の内山高志(31=ワタナベ)が、8回TKOで三浦隆司(26=横浜光)を倒し、3度目の防衛を果たした。
ダウンで目覚めた。3回、内山が三浦の左ストレートで倒れた。直前にプロアマ通じて初となるカット(右目上)で視界が遮られた。「目を横にそらしたらドーンと。やっちゃったと思った」。07年2月のムアンファーレック戦以来、生涯2度目のダウン。予想外の展開に会場はわいたが「ダウンを食らって集中してガードしないと、と思った」と冷静になれた。4回以降は高速の左ジャブ、左フックで敵の右顔面を腫れ上がらせた。8回終了時に三浦陣営から右目の視力がないと棄権され、TKO勝利をもぎ取った。
王座奪取から4試合連続KO勝利、日本ジム所属世界王者として平仲明信を抜いてKO率で1位になった…が、内山は猛省した。「言われるような記録ではない。これではやられちゃいます。すみません」とファンに謝罪したが、実は2回途中に右拳を負傷した。グローブに包まれた右拳は大きく腫れ上がっていた。
当初、1月10日に暫定王者ソリス(メキシコ)との王座統一戦が決まったが、昨年11月18日の正式発表後の同29日の練習中に右拳(薬指の骨)を痛めた。精密検査では打撲の診断だったが予断を許さぬ状況。ところがソリスの気管支肺炎で三浦戦に変更され、最終的には試合が31日まで延期され「強打の右」を回復できた。右拳封印期間は左を鍛え抜いた。その「左1本」の徹底強化で、三浦をTKOに追い込めた。
右拳は右中指骨骨折の疑いで今日1日に精密検査を受ける。昨年は中3カ月で世界戦が続いたこともあり、V4戦までは半年近く間隔を空ける。「左で試合をコントロールできたのはすごい自信。今日は判定みたいなもの。『勝って当たり前』とのムードで難しかったが、もっと強くなります」と内山。世界の強豪と戦うため、V3王者は充電期間でリニューアルを遂げる。【藤中栄二】
[2011年2月1日9時20分 紙面から]
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