日本ハムのドラフト1位・斎藤佑樹投手(22)=早大=が1月31日、チームと共にキャンプ地の沖縄・名護に入った。那覇空港には1200人のファンが詰めかける大フィーバー。大きな歓迎を受けた佑ちゃんはプロへの不安を取り除くため、1日のキャンプインと同時に、一刻も早く1軍の水に慣れることを目標に掲げた。
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めんそ〜れ!!佑ちゃん!!最高気温13度と沖縄にしては寒い中、熱烈な歓迎が待っていた。チーム便が到着してから数分後、先頭の梨田監督の直後に“真打ち”が登場した。「佑ちゃ〜ん!!」。子どもからマダムまで、老若男女1200人のエールが飛び交う。報道陣の数は250人。斎藤佑はその期待を、神妙な表情で受け止めた。
地元の興南高校が甲子園春夏連覇から凱旋した際の2000人には及ばないが、日本ハムでは新庄が入団した04年の500人が空港出迎えの最高人数だった。中田が入団した08年は300人。人気の高さは半端じゃない。ちなみにこの日、日本ハムが空港を去った後に横浜も到着したが、ファンはほとんど残っていなかった。
高まる期待、注目。さすがに「(ファンの数は)かなり多いな、と感じました。プレッシャーは大きいです」という。新人合同自主トレをやってきたとはいえ、プロはまだまだ未知の世界。今回のキャンプが事実上のスタートと言える。「シーズンに向けていい形で調整できたら。プロに、ファイターズというチームに早く慣れたい」と胸の内を明かした。
ただ、気負いや焦りはない。キャンプでは実戦登板も控えるが「どういうふうに打ち取れるかが見えてくれば、少しは不安も取り除ける。今まで大学生が振っていたスライダーをプロはなかなか振らないと聞いている。三振は少なくなるだろう、と。それも実戦で試せたら」とプランを描く。
注目されるキャンプ初日にはブルペンに入らない予定。周りの投手を見ながら、慎重に調整を進める。ブルペンは体と相談しながら1クールに1回は入るつもりだ。「自分のしたいことをできるように意思表示をしながら、気持ちにゆとりを持って練習できれば」と、下手な遠慮もしない。
「来年も再来年も(ファンに)来ていただけるようにしたい」。未来へと紡がれる“プロ野球選手・斎藤佑”としてのフィーバー。その扉が、ついに開く。
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