新燃岳噴火 火砕流などの危険から宮崎・高原町の住民が避難するなど長期戦の様相
霧島連山・新燃岳の噴火で避難した宮崎・高原町の住民たちは1月31日夕方、避難所で配られた炊き出しのおにぎりをほお張っていた。
避難している住民は、「とてもおいしい、おなかがすいていたから。避難ができるところがあって、本当にありがとうございます。うれしいです」と話した。
1月31日も噴煙を上げ続ける新燃岳の火口には、火砕流など新たな被害を生み出す可能性がある巨大な溶岩ドームが確認された。
鹿児島大学大学院の井村隆介准教授は、「新燃岳の火口っていうのは、だいたい700(メートル)をちょっと超えるぐらいなんですけれども、直径500メートルぐらいの溶岩の塊が、火口の中にできているということになります」と話した。
火口にふたをするように成長した溶岩ドームの大きさは、1月31日現在で直径およそ500メートルに達している。
火砕流などの危険から、1月30日夜、避難勧告が出された高原町では、住民およそ440人が避難している。
中には、2月1日に高校受験を控えた男子中学生もいた。
高校受験をする中学生は、「勉強道具を入れて持ってきました」、「(試験は延期にならない?)たぶん、ないと思います」と話した。
また、避難所の高齢者に、保健師が問診を行う様子も見られるなど、特に心のケアに関して気をつけているという。
保健師は「長期戦になったときに、ご心配なことがあれば、また余計に体調を壊しやすかったりとかするので」と話した。
そして影響は、プロ野球のキャンプ地にも及んでいる。
プロ野球5球団がキャンプを張る宮崎とあって、2月1日のキャンプインを前に、日南市の天福球場では、灰の除去作業に追われた。
長期戦の様相を見せ始めた噴火との戦い、新燃岳は1月31日夜も噴煙で赤く染まっていた。
(02/01 00:46 鹿児島テレビ)