占い師サリーの「だから私は嫌われる!」

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help RSS 新興宗教 友人 統一教会編

<<   作成日時 : 2010/11/08 01:04   >>

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高校時代の友人 というか同級生でK子。

彼女はみんなから愛されていた。

性格が素直で、いつもニコニコしていて、心の底から自分以外の人の幸せを願っていたK子。

一方の私は、反抗期まっさかり。

家でも学校でもぶすくれて、よく担任の先生から

「サリーももう少し、K子のような素直さがあればなあ」と、ぼやかれていた。

今でも覚えている、
日直かなにかの用で、一人みんなより遅めの時間に駅についた私。
まあ、田舎の駅なので、次の電車が来るのは2時間後。おなかがすいたけれども、当時はコンビニはないし、そもそも駅の周りに店なんてない。
コロコロと人をおちょくるかのようなかえるのなき声。
おなかすいたなあ のどかわいたなあ すかんぽでもたべようかなあ 

大きな神社のふもとのその駅でぼんやり考えていた私に、K子の声が響いた。
「サリー!! あたしんち近所なんだ。電車が来るまで、おいでよ!!」
K子の家は、やはり こういう家にはこういう子が育つのだな と納得をしてしまう気持ちのよい、家だった。
大きくはないけれどもきれいに磨かれた廊下、やさしいおばあさん、手作りの心のこもったおいしいお菓子。
緑の森と神社の伸びやかな気が、ちいさな庭に充満している。

私は考えた。

なんとこの子は幸せものよ  きっと、この子には悩みなんて一ミリたりともないのだろう と。

さて、時間はながれ風のうわさで
K子は統一教会の信者になって、合同結婚式に出るんだって〜 という話を聞いた。
なにかの間違いじゃないの? と、知人にきいたら、本当だ と切り替えされた。

みんなから愛されたK子がなぜ?
さあねえ、K子にはだれにもいえない悩みがあったんじゃないの? 

さらに月日が流れ、故郷のスーパーで、K子ににたお婆さんが買い物をしていた。
正確に言うと、菓子パンのコーナーで焼き上がりのパンを、買わずにじっと見つめている、K子そっくりの老婆がいた。
よくにているな K子も年をとったら、こんなおばあさんになるのかな?

と、踝を返した私に老婆が言った。
「おおい〜〜〜〜サリー あたしだよお」
びっくりしました。
老婆だとおもっていたら、K子本人だった。

その姿は、油が浮いてぼさぼさの毛髪。
雑巾のような、腐敗臭のただようジャージ。
かって天使の輪が浮かんでいた、つややかな毛髪はすでにない。そこには白髪が伸びほうだい。

なつかしいね むかしにもどりたいね とK子。
わたしも、ばったりあえてじんとしてしまう。
一緒にお茶でも飲もう たまに会えたのだから、と提案するとT子は顔を曇らせて、黙った。
K子はぶるぶると震える手で、60円のマドレーヌを購入し、
たべて! と叫んだ・

K子にすればそのときのマドレームは、100万円に匹敵するかもしれない。
何日かして、家にK子から連絡が入った。
すご
く質のいいダイヤモンドが入ったんだ。お値段はざっと100万円ほど。かってよ
とのこと。
私は考えた。これは友情をためしているのだと
でも、結局 私はお金は出さなかった

いまだにK子は何が不満で、宗教に救いを求めたのか。
あんなに幸せに満ちた、人生だというのに。



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