食べ物からファッションまで、欧州で韓流ブーム(上)

 今月14日、パリにある有名高級食料品店「ラ・グランデピスリー・ドゥ・パリ」を訪れた。店内に入ると、真正面に設けられた茶専用売り場にうれしい光景を見つけた。緑の筒にハングルで大きく「チャ(茶)」と書かれた商品が売られていたのだ。韓国から輸出されたものかと思いきや、フランス企業の商品だった。

 店員は「最近パリでは、体内の毒素を排出させる『デトックスティー』が人気を集め、高品質の韓国産緑茶の知名度が高まっている。有名紅茶メーカーが韓国の茶葉を輸入して生産した製品だが、値段はほかのブランドの2倍以上なのにもかかわらず、よく売れている」と話した。

 欧州では最近「韓流」が吹き荒れている。食べ物からファッションまで韓国スタイルを消費し、韓国のトレンドを学ぶのが流行だ。

フランスの高級食料品店「ラ・グランデピスリー・ドゥ・パリ」で人気の茶。包装にはハングルが書かれており、韓国製に思えるが、フランスの有名紅茶メーカーが発売した商品だ。欧州では最近、韓国の食べ物やファッションなどがブームとなっている。/パリ=崔宝允記者

■フランス人をとりこにした韓国料理

 韓国茶を商品化したのは、160年の歴史を誇るフランスの有名紅茶メーカー「マリアージュ・フレール」だ。同社関係者は「『静かな朝の国』と呼ばれる韓国の人々の心身を目覚めさせ、活力をみなぎらせるのが緑茶だ。しっとりした茶葉が醸し出す柔らかな味はフランス人に定着してきている」と説明した。

 パリにある韓国料理店の地位も高まっている。これまでは韓国人観光客や駐在員、留学生を対象にした店が多かったが、近年は現地の人々を狙った高級店が相次いでオープンし、注目を集めている。ソウル北岳山の「三清閣」出身という料理人、チョ・マンギさんが経営する「友情食堂」は、政財界関係者だけでなく、フランスの有名ソムリエも常連だとか。現代的なスタイルの韓国料理で有名な「クォンズ・ダイニング」、ビビンパプ(ビビンバ)専門店の「ビビンパプ」をはじめ、「シンジョン」「サミイン」は、世界的なレストランガイドブック「ミシュランガイド」のパリ版に数年連続で掲載されている。

 クォンズ・ダイニングの関係者は「味だけでなく、小さな皿、テーブルクロスなど全体的なムードを重視するパリの飲食文化を考慮し、人間文化財の作品を持ち込み、韓国の美を極大化したことが好評の理由ではないか」と話した。

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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