不祥事の内部告発に“報奨”
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不祥事の内部告発に“報奨”

1月25日 22時6分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

職員による不祥事が相次いでいることから、前橋市は、不祥事を内部告発した職員に対して報奨を出す制度を始めました。市では、不祥事の防止につながるとしていますが、専門家からは密告の助長になりかねないなどの指摘があり、今後、論議を呼びそうです。

前橋市では、平成22年度、盗みで逮捕された職員1人が懲戒免職になったほか、10人が懲戒処分を受けるなど、不祥事が相次いでいます。これを受けて、市では外部の有識者による委員会を設けて不祥事の再発防止の検討を進めてきました。その結果、職員の行動指針を新たに作成し、この中で内部告発の通報によって不祥事が明らかになり、未然に防止できた場合などに報奨を出すことができるとしました。報奨については、今後、具体的に検討するとしていますが、現金や金券などを想定しているということです。これについて総務省公務員課では「全国の自治体でほとんど聞いたことがない」としています。地方自治に詳しい群馬大学の北村純准教授は「報奨を出すことは密告の助長につながりかねず、特定の価値観に基づいて運用されるおそれもある。こうした制度の導入には十分な議論が必要だ」と指摘しています。