小沢を葬り、ひと段落かと思いきや、そうではない。マフィアの抗争と同じ。共通の敵がいなくなれば、銃口は仲間に向けられる。そのことに気づいている男がいる。撃たれる前に撃て。仙谷は動き出した。
政権たらい回しを宣言
< だが、こうして脅し文句を並べているかぎり、相手はびくともせぬ。言葉というやつは、実行の熱をさますだけだ。さ、行け、それで、終りだ。鐘がおれを呼んでいる。聴くのではないぞ、ダンカン、あれこそ、貴様を迎える鐘の音、天国へか、それとも地獄へか >
これは、シェイクスピア四大悲劇の一つとして名高い『マクベス』中の一節だ(訳:福田恆存)。荒れ地の魔女の囁きによって王殺しを決意したマクベスは、血塗られた道に踏み出すことに恐れ慄く自分を、こう言って無理矢理に鼓舞し、ついに王を暗殺する。
この「ダンカン」という王の名を、「小沢一郎」としてみると、何やらそれは、菅直人首相の心の叫びのようでもある。
小沢氏の失脚により、これまで「トロイカ+α」(菅、小沢、鳩山由紀夫、輿石東各氏)で運営されていた民主党政権の実権は、「新・4人組」と呼ばれる勢力に移行した。
「4人」とは、菅首相と岡田克也幹事長、そして仙谷由人党代表代行と枝野幸男官房長官のことだ。
かつて自民党政権にも、「4人組」が存在した。'00年に小渕恵三元首相が倒れた際、密室で談合し、次の首相を森喜朗氏に決めた、森、野中広務、亀井静香、村上正邦各氏らのことである(青木幹雄氏を含めた「5人組」とも言われる)。
国民に信を問うことなく、幹部のみで事を決め、政権をほしいままにする。森=菅、野中=仙谷といった具合に、民主党政権も"いつか来た道"を辿り始めた。
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